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中古の自販機を再利用した
ビジネスの発想とアイデアの着眼点
JNEWS会員配信日 2013/1/8

 日本では、自販機がメーカー系列で管理されているため、リース落ちの自販機が二次的に出回るケースが少ないが、米国では、安価な中古自販機が広く出回っている。その中でも、再利用のアイデアが求められているのが「タバコ」の販売に使われていた自販機である。

アーティストの育成を目的とする「Art-o-mat」という団体では、タバコの中古自販機を活用して、地域のアーティストが制作した小サイズの美術作品を販売することで成功した。もともとは、同団体の創業者、クラーク・ホイッティントン氏が、1997年に大学構内から撤去されたタバコの自販機に、自分の写真作品を入れて、1ドルで売ったことが起源になっている。

現在では、同団体が改造したアート自販機が、全米各地の美術館、ギャラリー、レストラン、大学など 約100ヶ所に設置されており、若手アーティストなどの作品が5ドルで販売されている。作品の種類は、写真、版画、絵画、アクセサリーなどバラエティに富んでいるが、すべてタバコサイズの箱に収まる作品であることが特徴だ。

出品を希望するアーティストは、同団体へ商品サンプルとなる作品を提出して、審査をクリアーすると自販機での販売がスタートする。ただし、完全な大量生産品は対象外で、作品にはハンドメイド的な要素が含まれていなくてはならない。

5ドルで作品が売れると、同団体が販売手数料として2.5ドル、残りの2.5ドルが作者側の収入になる。これまで、無名のアーティストは、自分の作品を売るためのルートが存在していなかったが、自販機により、5ドルと安価でも作品の販路ができることは大きい。

また、作品を購入する側にとっては、お金を自販機に入れて、どんな作品が出てくるかわからないという感覚が、日本の「ガチャガチャ玩具」に似て、新たなコレクター欲を刺激している。


 個人からの起業者にとって、中古自販機を活用したビジネスは、数十万円からの低予算でも開業することが可能だ。立地は自由に開拓することができ、独自の商材を売れば利益率も高いなど、多くのメリットがある。


この記事の核となる項目
 ●人の代わりに作業をするロボット型自販機
 ●販促マーケティングに使われるツイッター自販機
 ●タバコ自販機を再利用したアート作品の販売モデル
 ●中古自販機による釣り餌の販売ビジネス
 ●レンタルDVD自販機によるスーパーへの集客モデル
 ●カーペットクリーナー・レンタル自販機の収益モデル
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JNEWS LETTER 2013.1.8
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