サラリーマンが実践できる副業には、不動産や店舗のオーナービジネス、アフィリエイトなどのネット副業、独立した事業者として仕事を受注するフリーランスモデル、などがある。自分の条件(資金、スキル、副業に費やせる時間数など)によって、取り組みやすい副業テーマは見つけることができる。 (JNEWSについてトップページ
サラリーマンが実践する3種類の副業と兼業ワークスタイル

JNEWS
JNEWS会員配信日 2010/11/23

いまエリート人材が行える副業モデルには、大きく3種類がある。一つ目は、ショップを開業したり、フランチャイズに加盟するなどの方法で自分ビジネス(商売)を立ち上げることで、自動販売機や不動産のオーナーとなって賃料を稼ぐことも、その中に含まれる。ただしこの方法には、元手となる資金と、商売のセンスが必要だ。

二つ目は、アフィリエイトプログラム、iPhoneアプリや電子書籍などの販売プラットフォームやクラウドビジネスに参加して、ネットからのマージン収入やコンテンツ料を稼ぐ方法。これには多額の開業資金は必要なく、誰でも副業として始められるが、その中で魅力的な収入を稼げるのは、ネットのセンスやコンテンツの創作力に長けた一握りの人達で、残りの大多数は自分の労力をマネタイズ(収益化)できないままに終わっている。

そして、三つ目の副業モデルといえるのが、本業として勤めている会社以外に、もう一つの会社からも雇われることである。正しく言えば、二つ以上の会社と同時に雇用契約することはできないため、副業社員としての採用は、“独立業務請負人(インディペンデント・コントラクター:ID)”としての契約を意味している。

副業社員に対しては、月々の固定給が支払われることは無く、仕事の受発注に応じた出来高給となるのが普通だが、その代わりに、正社員のように決められた時間に出勤して就業する必要はなく、仕事の納期や品質さえ守れば、自分の都合の良い時間に、自由なワークスタイルで取り組むことが可能。

《本業+副業社員としての生計モデル》

本業の就活さえ難しい時勢に、副業の仕事をどうやって見つければ良いのかと思うかもしれないが、米国では、固定給の負担が無く、高度で専門性の高い仕事を委託できるエリート副業者は、企業にとって“第三の労働力”として採用意欲が旺盛になってきており、関連の人材ビジネスが成長してきている。

【ホワイトカラー職に広がるオンライン兼業者】

 IT分野に限らず、エリート人材を副業者として活用する動きは各職種に広がっている。たとえば、教育コンサルティング会社が、予備校の受講生に向けて配布する、各大学の奨学金プログラムの詳細をまとめたCD-ROMの制作を5000ドル(約55万円)で発注しているケースや、環境分野のベンチャー企業が、銀行や投資家向けに環境技術をわかりやすく解説したプレゼン資料の制作を1000ドル(約11万円)で発注しているケースなど。

こうした専門知識が必要な仕事は、従来の非正社員(パートやアルバイト)では対応することができないものだったが、エリート層の副業希望者に発注することが可能になれば、高学歴のホワイトカラー人材を、正社員として雇う負担を軽減することができる。

《エリート副業者に発注可能なホワイトカラー職の例》
・システム開発、アプリケーションのプログラミング
・ヴァーチャルアシスタント(オンラインで行う秘書業務)
・Webサイトの更新作業、顧客からのメール対応
・コールセンターのオペレーター
・ビジネスイベントの企画、セミナー講師
・従業員研修用教材の制作
・建物、機械設備、電気回路などの設計
・クライアント提出用の企画書、プレゼン資料の作成
・株主向け情報、プレスリース原稿作成などの広報業務
・経理、会計業務
・ファンドレイジング業務(NPOの寄付金調達)
・不動産販売の仲介業務
・電話によるセールス活動(テレマーケティング)
・その他

オンライン副業者の採用に積極的なのは、大企業よりも、中小企業やベンチャー企業のほうで、正社員としてなら年収10万ドル以上の条件でなければ雇えないような、自社にとって“格上の人材”を、副業としてなら、仕事1件あたり数百ドルの単価で活用することができる。そのため、同じ人件費の予算で中途半端な実力の正社員を多数採用するよりも、独立契約者を中心とした組織を築いたほうが得策だという考えも広がっている。

その動きを敏感に察知しはじめたのが、米国の国税庁(IRS)で、企業がネット副業者を採用する際の申告手続きや、ペイパルなどの電子マネーによる報酬の決済、さらに国境を越えたオンライン就労者に対する課税方法など、従来の“労働者”に対するルールではカバーできない事象が多発していることから、新たな労働市場の認識と棲み分けが、国家としても重要であることを指摘している。

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・副業者が職探しをするフリーランス系ジョブサイト
・フリーランス・ジョブサイトのビジネスモデル
・本業+副業が混在する新たな労働市場
・有能なフリー人材を公募するオークション型ジョブサービス
・ホワイトカラーに広がるオンライン副業の職種と特徴
・欧州で広がる従業員から独立契約者へのシフト
・家計を支える主婦層への起業支援
・低級テレワークから女性ビジネスオーナーへの成長
・米政府が女性の起業を支援する理由と方法
・ワークライフバランス重視の在宅勤務制度とマイクロ起業
・自分の専門知識を収益化するオンラン副業プラットフォーム
・雇われない働き方へと移行する頭脳をウリにしたプロ人材
・ダブルインカムを狙った家族法人による副業と家業の作り方

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