オンラインショップ経営術
  
Top > オンラインショップ経営術
  いまオンライン販売を手掛けるのはプロの小売業者ばかりでなく、ネットオークションなどを使ったアマチュアセラーやアフィリエイターも含まれる。その中でのプロの小売業者の在り方や、戦い方については斬新な発想転換が必要になる。
JNEWS LETTER
2週間無料体験購読
配信先メールアドレス

Counter

RDF

Google

WWW を検索
JNEWS.com を検索
Web2.0のeコマース革命
オンライン小売業の発想転換と原点回帰
written in 2006/4/24

 「アフィリエイト」「ドロップシップ」「超流通」と、オンラインショッピングを取り巻く環境はますます変化を激しくしている。eコマースに関するノウハウは、いかに顧客を獲得、維持するかを目的として数時間以内のメール返信ルールを皮切りに、メールマガジンの発行、商品データベースやオンライン決済機能の充実、さらに店長のブログ日記と、次々と新しい技術や手法を取り込んできた。いずれも消費者の行動を直接的に喚起させようとするものだ。しかし昨年から話題になっている「Web2.0」の考えに基づくと、オンラインショップの経営手法を根本から発想転換させる必要も生じてきそうだ。

その前兆は以前からある。ここ数年で消費者はオンラインショッピングの利便性に慣れてネットでの買い物に抵抗を示さなくなったが、検索機能が充実したことによって「ショップの名前」よりも「商品」そのものにフォーカスするようになっている。そのため過去の購入履歴を振り返った際に「購入したショップ名を覚えていない」ということがよくある。グーグルやヤフーのサーチエンジンを消費者が上手に使いこなすようになると、ネット全体が一つの商品データベースのような存在になり、さらにアフィリエイトやドロップシップによって個人のブログサイトでも商品が二次的に販売されると、“個々のショップ”という認識はさらに薄れていくことになる。

大手ポータルサイトではこのような状況に迎合していて、自らがeコマース市場の覇権を握ろうとしている。楽天のような従来型のショッピングモールは、オンラインショッピングを始めたい小売業者を店子として巨大ショッピングセンターを作り、そこに来店客を呼び寄せようとするものだが、Web2.0における大意でのショッピングモールは、大勢の消費者が集まるフリーマーケットの中に、屋台を出すような感覚に近い。つまり、店を作ってから客を呼び寄せるのではなく、ターゲットとする客が集まる場所に要領よく屋台を出店することの違いだ。

そしてWeb2.0時代の消費者が最も重視する買い物情報は、ショップから発信される広告メッセージではなく、同じ消費者同士で共有する商品評価や彼らの購入履歴(買い物リスト)に変わる。それが具体的にどんな仕組みによって成り立つもので、消費者の購買活動にどんな影響を与えるのかを今回のレポートで掘り下げてみたい。
オンラインショップ経営術一覧へ

この記事の核となる項目
 ●あらゆるものが検索エンジンで売買される時代
 ●グーグルベースにみる商品データベースの仕組み
 ●リアルショップのグーグルベース活用例
 ●ブックマークを起点としたソーシャルショッピング
 ●ソーシャルショッピングで売れ筋商品が生まれる流れ
 ●買い物手帳として考えるブックマークサービス
 ●ブックマークによるカリスマ消費者のサイドビジネス例
 ●Web2.0におけるオンライン小売業の発想転換
 ●ヤフーの新サービスにみる買い物リストサービスの方向性
 ●買い物リストを起点とした消費者の購買行動
 ●Web2.0が原点に押し戻す小売業の本質とは
 ●過去の常識を捨てる勇気が必要になるWeb2.0的ビジネス
 ●Web2.0のサービスモデルにみる、連携と共有の次世代ビジネス
 ●アマチュアセラーの急増を後押しするドロップシップ業者の台頭
 ●比較検討サービスの普及で変わるオンライン消費者の購買行動


この記事の完全情報はこちらへ
JNEWS LETTER 2006.4.24
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。

■この記事に関連したバックナンバー
 ●デジタル時代の置き薬商法、超流通ビジネスの仕組みと収益構造
 ●次世代ビジネスモデルとして考える先用後利の料金徴収システム
 ●欧米におけるサービサイジング・ビジネスの種類と最新動向
 ●死に筋商材が滞留するドロップシップ流通と迷走する卸業界
 ●個人サイトまでを商売相手にしはじめる卸売業者の仕組みと苦悩
 ●ドイツ発キャッシュ&キャリーに学ぶ会員制販売モデルの本質
 ●ブログの普及が向上させるアフィリエイト販売機能とその影響力
 ●API公開とマッシュアップによる新たなWebサイト開発の方法