孤独社会で躍進する出会い系マッチングアプリの業界構造
都市のロックダウン、外出自粛が続く中で、男女の出会い方にも世界的な変化が起きている。各種のデータ分析から市長調査を行う、GlobalWebIndex(GWI)によると、2021年以降は社会的孤立者が増える中で、オンラインデートサービス(出会いサイト)のニーズは高まっており、米国では、Z世代とミレニアル世代(10代~30代)独身者の39%が、出会い系アプリを利用して交際相手を探すと予測している。
これは、学校や職場で出会えるチャンスが急減していることが関係しているが、言い換えると、これからのカップルのうち、およそ4割は、出会い系アプリで繋がった相手と結婚する可能性があるということを意味している。
出会い系アプリ利用者は、若者層だけではなく、LGBT、離婚者や未亡人、年配者の中でも増えて、社会的にも必要なサービスとして認知されていく方向性にあり、世界のオンラインデート市場は、2019年の22億ドルが、2025年には36億ドルにまで成長することが見込まれている。
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そこには投資家の意欲も旺盛で、2014年にサービスを開始した出会い系アプリの「Bumble(バンブル)」は、2021年2月にナスダックで株式上場をした後、株価のピーク時で時価総額は86億ドル(約9000億円)にまで上昇した。
Bumbleは、以前は世界最大のマッチングアプリ「Tinder」の開発現場で働いていた女性がセクハラを理由に退社した後、レディーファーストの視線から立ち上げた出会いサービスであり、最初のアプローチは女性会員からしかメッセージを送れない仕組みになっている。そのため、女性会員がプロフィールを掲載した直後から、セクハラまがいのメッセージが殺到するような心配がない。
アプリの機能には、Bumbleは恋人探しをする「Bumble Date」の他にも、友達を作るための「Bumble BFF」、仕事に役立つ人脈を探す「BumblBizz」、という3つのモードがあるため、Bumbleで興味のテーマや価値観が合いそうな相手と繋がった後、FacebookやInstagramのアカウントもフォローし合うことで、徐々に信頼関係を深めていく交流スタイルも生まれている。
出会い系のアプリは、ユーザーが自ら「会員登録していること」を周囲に吹聴するわけではないため、利用実態は水面下に隠れているが、モバイル市場のデータ分析をする「App Annie」によると、モバイルアプリの中では、ゲーム系アプリに次いで、出会い系ユーザーのアプリ課金は多く、2019年の時点では世界全体で22億ドル(約2400億円)の規模になっている。
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