コロナ危機に強いエルメスバッグ投資の特徴と優位性
富裕層の中では、高級ハンドバッグも投資の対象になっているが、その中でもコレクター向けオークション市場では、エルメスのケリーバッグとバーキンに人気が集中しており、取引件数の9割を占めている。
ヒマラヤバーキンにダイヤモンドとホワイトゴールドの装飾が施された2014年製の特注品は、2017年に香港クリスティーズに出品され、37.9万ドル(約4,200万円)で落札されたことでも話題になった。ヒマラヤバーキンは、ワニ革をヒマラヤ山脈のようなグラデーションで染めたもので、エルメスの得意客が注文しても6年待ちと言われる。
バーキンが投資対象としても人気が高いのは、すべて職人が手作りで製造するため生産数が限られており、希少性が高いこと。革の素材もエルメスが厳選した最高品質のものが使われており、経年と共に革も熟成される。また、エルメスでは、バーキンのオーナーに対して、スパトリートメントのサービスも実施している。
これは、バッグに使用感が出たり、壊れた場合にも新品同様の再生ができるサービスで、平均的な修理費用は275ドルと安い。
そのため、バーキンをフォーマル用のバッグとして使用しながら、コレクション資産としても価値を高めていくことが可能だ。フェラーリやポルシェなどのクラシックカーは、走行するほど価値が下がり、保管とメンテナンスの費用も高く、所有するだけで高いコストがかかる。
対して、バーキンは自宅に保管することができ、高額の維持費もかからない。過去のデータを見ても、バーキンの中古相場はずっと上昇を続けており、最近では年率10%以上で高騰している。
バーキンの正規価格(定価)はサイズと革の素材によっても異なるが、ベーシックな牛革(トゴ)35cmサイズのもので160万円、最も高価なワニ革(クロコダイル)になると800~900万円の設定になっている。エルメスは、バーキンの定価を毎年引き上げているため、それに連動して中古相場も上昇する構造になっている。
バーキンの年間生産数は約12,000個と言われるが、正規の販売先はトップクライアントに限られている。それ以外の愛好者やコレクターは再販マーケットから購入するしかないため、定価160万円のバッグが200万円以上で売れる再販市場が形成されている。ただし、偽物が流通しているリスクもあるため、購入先は慎重に選ぶ必要がある。そうした中で、バーキンとケリーバッグを中心としたエルメスバッグ専門の再販業者が投資家から人気を集めている。
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■JNEWS会員レポートの主な項目
・一般層と富裕層で異なる資産構成の特徴
・代替投資として人気化するコレクション市場
・富裕層が収集する美術品の投資手法
・投資対象になるコレクションアイテムの特徴
・コレクション投資を加熱させる指標ビジネス
・コロナ危機に強いエルメスバッグ投資の優位性
・エルメスバーキン再販のビジネスモデル
・株式投資と比較したコレクション投資の欠点
・優遇税制を活用した株式クラウドファンディン投資
・米証券業界を席巻するロビンフッドのビジネスモデル
・高速売買が引き起こすコロナショック株価暴落の特性
■この記事の完全レポート
・JNEWS LETTER 2020.12.1
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