JNEWS会員配信日 2014/3/7
自動車の業者オークションは、中古車の流動性と換金性を高める一方で、落札値の履歴により相場が決まるため、販売店それぞれの特色を出すこと難しくなっている。
その中で、中古車販売の実績を急拡大しているのが、「ガリバーインターナショナル」の存在だ。ガリバーといえば、中古車の買い取り専門店として知られている企業だが、最近は買い取りだけでなく、販売にも力を入れるようになっている。
ガリバーの中古車販売数は、年間45,000台を超してきており、日本最大の中古車販売業者としてのポジションを確立しつつある。しかも、長期の在庫を保有することはなく、他の業者よりも利益率は高いのが特徴。
同社のビジネスは、マイカーオーナーから車を買い取り、それをUSSなどのオークション会場で換金することが主軸になっているが、愛車の売却者は「次の車への乗り換え」を計画している人が大半のため、全国のガリバー店が買い取った車の中で、条件に合うものを見つけて紹介できれば、オークションの取引値よりも、若干高い価格で、一般客に売ることができる。
ガリバー各店舗が買い取った車両は、通常1〜2週間でオークションに出品して売却してしまうが、この短い在庫保有期間を利用して、一般客への販売が行われている。その売り場となっているのが、公式サイトの「221616.com」と、「ドルフィネット」と呼ばれる、全国のガリバー店舗をネットワーク化した情報システムである。
ドルフィネットには、ガリバーの各店舗が買い取った車両の基本情報(車名、型式、年式、走行距離など)に加えて、外装と内装の状態が詳しく確認できる画像データが登録されており、遠方の顧客が実車を見に行かなくても、購入検討ができるようになっている。
■ガリバー公式サイト(221616.com) http://221616.com/
■ドルフィネットの解説 http://221616.com/services/choose/image.html
ガリバーの強みは、年間に約20万台のマイカーを買い取る仕事の中で、「買い取り客=次の車を購入予定の客」を多数獲得していることである。そのため、特別な広告宣伝はしなくても、中古車の販売台数を伸ばすことができる。
これは、買い取り査定額を提示する時の強みにもなっている。車両の換金先がオークションに限られていれば、現在の相場を反映した査定額にしないと利益を出すことが難しいが、同じ条件の車を探している顧客(買い手)の情報を先に掴んでいれば、相場より若干高く買い取っても利益を出すことが可能。買い取り査定額が高ければ、他業者よりも多くの来店客を集めることができる。
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●オートオークション代行業の仕組みについて
●情報化する中古車ビジネスで飛躍するガリバーの経営手法
●商品回転率からみた中古ビジネスの比較
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●インフレ景気で浮上する高級品消費とアッパーミドルの購買特性
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JNEWS LETTER 2014.3.7
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