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見積りサイトに依存する
ソーラー業者の集客経路と大手参入の影響
written in 2012/9/1

 太陽光の補助金申請を管理している「太陽光発電普及拡大センター」によると、今年の4〜6月に太陽光発電の設備を導入した住宅は65,043件、その中で新築住宅の割合は25%、残りの75%は既築住宅への設置となっている。つまり、ソーラー業者にとって、主要な顧客は既築住宅のオーナーであり、1件につき、平均で 240万円の契約を獲得している。

さらに、太陽光パネルの設置に加えて、屋根の補修や外壁の塗り替えなど、総合的なリフォームを請け負うケースも少なくない。

《太陽光発電設備の導入状況(平成24年4〜6月)》

 

太陽光システムは、パネルを設置する屋根の面積や、発電容量によって導入価格がすべて異なるため、見積もりの依頼を受けることが、集客の要(かなめ)になる。そのため、ソーラー業者は、積極的な広告宣伝や営業活動により、見積り客を獲得しており、こうした集客コストは、見積り提示額の2〜3割にもなる。

基本となる集客は、地域の住宅街を巡回して、太陽光発電の訪問セールスをするやり方だが、最近では、ネットからの集客に力を入れる業者が増えており、自社サイトの中に「見積もり依頼フォーム」を設置することの他に、ネット経由の集客を支援する「一括見積もりサイト」を利用することが定番になっている。

ソーラー専門の一括見積もりサイトは多数登場しており、ソーラー業者は無料で登録できるが、見積もり客1件の紹介(送客)につき数千円、または契約が成立した段階で受注額の10〜15%を成功報酬として支払う体系になっている。

しかし、一括見積もりサイトの利用は、他社との価格競争を過熱させることから、集客方法としてベストな選択ではなく、消費者からダイレクトに見積依頼が受けられる業者でなければ、生き残りが難しい。

《一括見積もりサイトからの送客ルート》
 

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この記事の核となる項目
 ●IDで管理される太陽光発電ビジネスの業界構造
 ●太陽光発電システムの集客ルートと採算の関係
 ●中小ソーラ業者が依存する集客代行業者とは
 ●独自ブランドによるソーラービジネスの展開
 ●補助金+売電による投資モデルの損得勘定
 ●ドイツ・ソーラ業界の破綻はなぜ起きたのか?
 ●太陽光発電ビジネス崩壊のシナリオ
 ●売電型ソーラビジネスが電気代を割高にするカラクリ
 ●公的資金が先導するグリーンビジネスの盛衰とライフサイクル
 ●原子力に頼らない電力ビジネスと節電市場(市民発電所の建設)
 ●急いで充電するほど割高になる電気自動車の燃費コスト
 ● マイホーム資産を守れ!目減りする"我が家"の担保価値


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