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  米メジャーリーグには、正式なライセンスを取得した交渉代理人が約300人いて、選手側のエージェントとして、球団との年俸交渉にあたっている。敏腕エージェントになると、有名選手を多数クライアントとして、数百億円の年俸契約を取りまとめている。
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米スポーツ界の年俸相場を決める
「交渉代理人」の業界構造
written in 2012/7/7

 日本から米メジャーリーグへ渡った野球選手は、1995年の野茂英雄を皮切りにして、50人以上にもなる。それ以前は、日本野球機構(NPB)と米メジャーリーグ(MLB)との間で、移籍ルートが確立していなかったため、日本でプロ野球選手としての資格を放棄する(引退する)覚悟がなければ、渡米することが難しかった。

しかし、現在では「フリーエージェント」や「ポスティング(入札制度)」などの仕組みが整備されており、日本での立場を保障されながら、米国での入団先を探すことができるようになっている。

米メジャーリーグへの挑戦は、誰もが成功しているわけではないが、その夢を果たすことは、野球選手にとってのサクセスストーリーであることは間違いなく、大リーガーの平均年俸は 300万ドル(約2億4千万円)、さらにスター選手になれば1000万ドルを超す世界である。

今年、日本ハムからテキサス・レンジャーズに移籍したダルビッシュ投手の場合には、6年の契約で年俸総額は 6,000万ドル、さらにレンジャーズが日本ハムに支払った移籍金は 5,170万ドルと報じられている。

メジャーリーグの年俸相場は、年々高騰を続けており、MLBの統計によると、1999年に全球団の年俸合計が14億ドルであったのに対して、2011年には30億ドル(約2400億円)と、2倍に上昇している。

《米メジャーリーグの年俸合計(全30球団)》

 

年俸高騰の背景には、選手に代わって契約交渉をする「代理人」の存在がある。彼らは、契約に必要な法律の知識に加えて、クライアント(選手)の潜在的な実力や価値を見出して、球団側へ巧みにアピールしたり、プレゼンする能力に長けている。もちろん、数字上の駆け引きだけでなく、交渉相手との人間関係を良好に築けるコミュニケーション能力も高くなければ務まらない。

そして、契約を成立させることができれば、その 3〜20%を自身の報酬として受け取ることができる。米国では、こうした「交渉代理人」が、プロスポーツの世界に限らず、一般企業の賃金交渉においても担当するようになってきている。

そこで今回は、日本ではまだ広く普及していない「交渉代理人」という職業にスポットを当てて、スポーツ以外でも交渉のニーズが拡大している分野や、彼らのビジネスモデルについて詳しく解説していきたい。

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この記事の核となる項目
 ●米スポーツ業界で活躍する交渉代理人の業界構造
 ●代理人が有望クライアントを獲得する方法
 ●労働者の賃金交渉を行う代理人ビジネス
 ●日本の労働組合市場と交渉代行の可能性
 ●中小企業オーナー向けに交渉成功の戦略を練る事業モデル
 ●「働く女性」の労働条件を交渉する事業モデル
 ●不動産ブローカー向けに交渉ノウハウを指導する事業モデル
 ●賃貸アパート住民向け家賃交渉の代行ビジネスの仕組み
 ●フリーエージェント社会と交渉力の関係
 ●世界に共通したミドルクラスの消滅と日本特有のデフレ構造
 ●成功報酬弁護士が掘り起こすトラブルの種と訴訟ビジネス
 ●労働組合の集金システムに習う退職者団体のビジネスモデル


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