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  フリーランス人口が増えることで、仕事の受注を仲介するエージェント業も成り立つ。その例として、出版業界ではフリーライターをサポートする「リタラリー・エージェント」という職種がある。
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フリーライター・作家の原稿を仲介する
出版エージェント稼業
written in 2011/9/3

 会社との雇用条件や勤務体系が緩やかになれば、次第に、会社員なのかフリーランスなのか、区別の付きにくい人達が増えて、やがては、実力のある人ほど独立した道を歩むことなりそうだ。

米国では、ライター、翻訳家、イラストレーター、画家、タレント、エンジニアなど様々な分野でフリーランスが活動しているが、彼らが本業なのか副業なのかは、クライアントにとってあまり関係が無く、それぞれの分野で専門性や実力があれば、“プロ”として収入を得ることができるようになっている。

しかし、個人で活動する彼らが、仕事の営業活動をすべて自分で行うことは時間的にも、営業スキルの面でも難しい。そこで職種によっては、それを支援するエージェント業が成り立っている。

たとえば、文筆家やライターに対しては「リタラリー・エージェント(Literary Agents)」というスペシャリストが“代理人”の役目をしており、彼らと契約している場合には、ライター自らが出版社に営業活動をする必要はない。

ライターが執筆した原稿を預けると、エージェントは代理人として持込原稿の出版先を探す。そして本の出版が決まれば、ライター(著者)が受け取る印税の10〜20%をエージェントが受け取る契約である。

米国の出版業界では、古くから、こうしたエージェント業者が活躍しており、文章を書くことで収入を得ようとする人は、「Writers Net」のようなサイトにアクセスすれば、文学、科学、ビジネスなど各分野の出版社への売り込みを得意とするエージェントを探して、問い合わせることができる。また最近では、電子書籍の出版を仲介するエージェントも登場してきている。

《エージェントが仲介する書籍出版の流れ》

  

こうしたエージェントの仲介モデルは、執筆以外の分野にも広がっている。その他にも、「ライターズマーケット(Writers Market)」という本が毎年、発行されており、米国のフリーランスは、自分の書いた記事やイラスト、ウエブデザインなどを売り込みたい時に必ず参考にするもので、分野別、地域別に数千社のリストが掲載されている。

さらに、各出版社への取材により、記事の形態や書式、分量などの条件が提示されており、報酬はいくらか、新規に作品を持ち込む場合に採用のチャンスはどの程度あるのかまで書かれている。

フリーランス向けの情報は、従来の求人誌とは違って、掲載企業からの広告費ではなく、読者(フリーランス)が支払う購読料を主な収益源にしている。そのほうが、読者にとっては情報を信頼することができ、新たな出版社と取引する際にも、原稿料の単価はいくら位で交渉するのが妥当なのかを知ることができる。

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この記事の核となる項目
 ●フリーランスの営業代行をするエージェント業
 ●エージェントが仲介する書籍出版の流れ
 ●カルチャー教室を兼ねたダイレクトセラー
 ●料理教室による調理用品のダイレクト販売モデル
 ●多様な資格制度で広がるフリーランスの職業
 ●プロのカウンセラーとしての独立開業モデル
 ●フリーランスの拠り所となる団体運営
 ●オープンな職場と仲間を好むコワーカーとしての就労スタイル
 ●リアルコミュニティとして広がるコワーキングのオフィス形態
 ●安全志向で増えるチキン起業とパートタイムビジネスの接点
 ●サービス残業請求ビジネスが変える職場のワークスタイル
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