儲かる商売の裏側
  
Top > 儲かる商売の裏側
   
JNEWS LETTER
2週間無料体験購読
配信先メールアドレス

商品を販売することよりも
“維持費”で稼ぐビジネスの視点
written in 2003/11/2

 一人の顧客を獲得した後に、そこからどれだけの売上を長期に渡って得られるかを示す指標として「顧客生涯価値(LTV=life time value)」という考え方がある。商材や客層によってLTVは異なるが、継続的に商品やサービスを提供し続けることができるビジネスなら、新規の顧客を獲得するコストが高くてもトータルでは辻つまがあうことになる。身近でLTVが長いサービスとしては「携帯電話」や「ADSL回線」がわかりやすい。携帯電話会社では新規の加入者を一人獲得すれば、毎月の通話料(通信料)が継続的に得られる。一方、既存の顧客が携帯電話を解約する割合は、全加入者数に対して毎月3%程度と低い。

新しく商売を始める場合には、新規の営業活動ばかりに目を向けて、LTVの長短をあまり意識しないまま事業計画を進めているケースも目立つ。しかし苦労して新しい顧客を獲得しても、二回目以降の利用率が低ければ、なかなか儲からない。LTVを高めるには売り手側の工夫も大切な項目だが、根本的に「継続的なサービスの利用や商品の購入」が前提になる商材でないと難しい。

そこで「顧客生涯価値(LTV)が高い商材やサービスの特徴は何か」を考えてみると、一つの特徴として「高い維持費(ランニングコスト)がかかるもの」という答えが見つかる。携帯電話はまさにその代表選手のようなもので、新規で購入する時は0円でも、毎月の基本料金や通話料を払い続けなくては利用することができない。国内から子供から高齢者まで7千万人もの人が、高い維持費(通話料・通信料)を毎月支払っている商品というのは、他には見あたらない。
(※ただし携帯電話事業には膨大な額の設備資金が投入されている。)

それほどまででなくとも、“維持費のかかるサービスや商品”という視点で新規事業を考えると、儲かる可能性が高いビジネスを見つけやすい。現代では消費者が豊かな生活(便利な生活)をしていくために、様々な種類の維持費を支払っている。


この記事の核となる項目
 ●一部の業者が独占するマンション管理費
 ●マンション業界に潜む儲けの仕組みと管理市場に向けた商機
 ●趣味市場にかけられる維持費の黄金比率
 ●高騰するペット医療費の問題点
 ●顧客生涯価値(LTV)が教えてくれる固定客向け戦略


この記事の完全情報はこちらへ
JNEWS LETTER 2003.11.2
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。