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マンション業界に潜む儲けの仕組みと 管理市場に向けた商機
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written in 2003.5.22
首都圏では高級マンションに対する人気が高まっている。相次いで都心に分譲される高層マンションやデザイナーズマンションの販売受付がスタートすれば、多数の人が見学に訪れ、短期間で「完売」となることも珍しくない。マンション購入者の平均的な年齢層は30〜40代前半だが、土地付きの一戸建て住宅よりは安く、便利で高級感のある新築マンションの購入に興味を示す人達は多い。今後は団塊ジュニア世代が購買層の主力になることから、ここ数年はまだ新築物件に対する人気は続くと予測されている。
しかしマンション市場全体で捉えれば、2000年をピークとして需要は下落傾向にある。新築マンションの建設ラッシュによって中古市場では売り物件が増加傾向にある。また新築でも、立地条件が悪かったり販売戦略を間違えれば、売れ残りの在庫物件を抱えてしまうケースも目立ちはじめている。
関係業者は、「マンション販売はイメージ先行で短期間に売り切ってしまう商売」だと語る。たしかに購入者の多くは、工事が完成する前の“モデルルーム”を見学した時点で契約をしている。それだけに、マンションに入居した後のトラブルも少なくないが、そこに新たなビジネスも成立するようになった。今回はマンション業界が抱える問題点と、そこに関連した新ビジネスの動向について追いかけてみたい。
例えば、新しいマンションが分譲されると「発売初日に予約完売」と新聞等で報じられているのをよくみかける。消費者からみれば「とても人気が高いマンション」という印象を受けるが、そこには「第一期分譲」「第二期分譲」と、各部屋の販売開始時期を意図的にずらす“期分け”といわれる販売戦略がとられている。
総戸数が 100戸の高層マンションを販売しようとすれば、階数や間取りによって“売りやすい部屋”と“売りにくい部屋”とに分かれてくる。そこで販売業者は、なるべく人気が均等化するように販売時期を何回かに分けるのが普通だ。“第一期”の販売戸数を少なめに設定すれば、販売開始と同時に予約が殺到するため「即日完売」の告知をすることができる。それを見てあわてた住宅購入希望者が第二期以降の予約へと走るわけだ。
●期分けによる分譲マンション予約完売のカラクリ
●ウィークリーマンションを増やすマンション投資熱の功罪
●マンション管理に潜んだ儲けの業界構造
●マンション管理士の創設によって生まれる新ビジネス
●マンション管理組合向け広報機能への着目
●IT化で変わる不動産業界の営業術と収益構造
●中古住宅評価制度が創出する住宅検査ビジネスへの期待
JNEWS LETTER 2003.5.22
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