銀行系のローンは、ディーラー系や信販系のローンと比べると金利が安い。しかし手続きが面倒なため若い世代からの利用率は低い。そこで「クラウドローン」は全国の銀行とローン利用者とマッチングをする(JNEWSについてトップページ
銀行とローン利用者をマッチングする「クラウドローン」

JNEWS
2020/12/10

 マイカーの購入、資格取得や英会話の学費、美容整形や不妊治療など保険適用外の費用など、クレジットカードの限度額を超える50万~300万前後の支払いにおいては、ディーラーローンや販売店舗が提携している信販系のローンが利用されることが多い。

それらのローンは金利設定が総じて高く、マイカーローンの場合で年率4~8%が相場となっている。一方、銀行系のマイカーローンは年率1~2%台のプランもあり、返済総額でみると大きな差額にになる。

しかし、銀行ローンを利用するには、銀行窓口で申し込み~審査の手続きをする必要があり、日頃から銀行との付き合いをしていない20~30代の世代にとっては敷居が高い。そのため、マイカー購入においては、ディーラーローンの利用が9割で、銀行ローンの利用者は1割に過ぎない。

こうした銀行ローンの現状を踏まえて、ネットで複数の銀行から最適なローンを探し、オンライン申し込みができるようにしたのが、2020年1月にリリースされた「クラウドローン」というサイトである。

ローンの申し込み希望者は、クラウドローンのサイト上で3分程度の質問項目(年齢、家族構成、年収、ローンの目的、他の借り入れ残高など)に回答して会員登録をすると、クラウドローンと提携している複数の銀行から、具体的な融資プランのオファーを受けることができる。その中から希望の銀行に対して正式な融資の申し込みができる仕組みなっている。

ネット上には、アフィリエイト報酬を目的としてローンの比較検討サイトも多数あるが、通常、複数の銀行でローン審査を受けると、信用情報に申込の履歴が残り、信用評価が毀損してしまうリスクがあるが、クラウドローンは予め仮審査を一度に行うことで、そのリスクを回避している。提携先となっているのは、伊予銀行、中国銀行、三重銀行、但馬銀行、清水銀行など、全国の地方銀行が多い。クラウドローンではサービス開始からの10ヶ月間で、100億円のローン申し込み依頼を取り次いでいる。

これまでの銀行ローンは、利用者の地元にある銀行に申し込むしか選択肢が無かったが、近年では地方銀行がサービスのオンライン化により、地元商圏に限らず全国から集客しようとする動きが高まっている。消費者にとっては、それらの動向を理解して、全国にある複数銀行の中から、好条件の金利を提示する銀行を選ぶことが、賢いローンの利用方法になる。

クラウドローン

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