副業ハイクラス人材の仲介をするクラウドリンクス
有効求人倍率が高い水準で推移する中、特に専門スキルを有するハイクラス人材の獲得競争は激しく、採用市場では各企業が優秀な人材の獲得に膨大なリソースを投入する過熱状況が続いている。その中で、クラウドソーシングを本業とする株式会社クラウドワークスでは、副業・兼業を希望するハイクラス人材と、専門性の高い仕事を依頼したい企業との仲介を行う、新たな人材マッチングサービスの「クラウドリンクス」を、2020年1月から立ち上げている。
このサービスでは、システム開発、デザイナー、人事管理、経営企画、法人向けセールス、データサイエンスなど、多様な分野のプロ人材が「副業」として取り組める仕事を仲介することを目的としている。副業希望者は、無料で会員登録をして、公開可能な範囲でのプロフィールを登録した後、掲載されている求人案件に応募するか、企業側からのスカウトメールを受信する。自分のスキルに適した仕事の案件があれば、採用企業との面談、報酬条件などの話し合いをして直接契約する方式になっている。
働き方の形態は、オフィスに出社、一部リモート、フルリモートなど、企業側との相談で決めることができ、プロジェクト単位の仕事に参加する。クラウドリンクスの中で掲載されているプロジェクトには、新規事業や研究開発のアイデアや助言を求めるものもあり、本業の仕事が空いている時間を利用して、コンサルタント的な立場で参加できる案件も見つけられる。
その点では、作業量ベースで単価が決められている、従来型のクラウドソーシングよりも働き方の柔軟性は高く、副業を探しているサラリーマンの他に、フリーランスが本業として並行して行う「復業」にも適している。
クラウドリンクスの利用体系は、プロジェクトに応募する人材側は無料。人材採用する企業側も、求人案件の掲載は無料でできるが、応募者とのメッセージ受送信を無制限で行うには、月額8,000円、10,000円、30,000円の有料プランに申し込む必要がある。さらに、応募人材の採用が決まった段階では、業務委託契約1名あたり200,000円、直接雇用の場合には年収の20%が成功報酬として設定されている。
クラウドワークスでは、フリーランスがクライアントのオフィスに出勤してシステム開発やWeb制作などを担当する“常駐型フリーランス”の仲介をする「クラウドテック」のサービスも2015年から立ち上げており、1000社を超える企業と、15,000人のフリーランス人材とのマッチングが、首都圏を中心に成立している。IT業界の人材市場では、技術者の人手不足が深刻になっている中、多様な働き方を希望するフリーランスや副業者の中から、優秀な人材を獲得しようとする動きが高まっている。
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