保険契約を一括管理できる保険ウォレットアプリ
2018/5/18
保険分野のFintechスタートアップ、iChain株式会社(本社:東京都中央区)が2018年5月からリリースした「iChain保険ウォレット」は、各種の保険契約を一括で管理できる保険ポートフォリオ管理スマホアプリで、App StoreとGoogle Playから無料配信が開始されている。
このアプリは、各ユーザーが加入している「自動車保険」、「生命保険」、「医療保険」、「ペット保険」などの保険証券をスマートフォンで撮影、アップロードすることで、保険の商品名、契約者、保証対象者、保険料、保険期間などの基本情報を記録することができる。家族同士でアプリを使えば、保険情報の共有や、保険金の受取人設定をすることも可能。
日本では、18歳から69歳の80%以上が生命保険に加入しているが、普段は目に触れない場所で保険証券を保管して、そのまま忘れてしまうケースが少なくない。しかし、保険ウォレットアプリを使うことで、「もしも」のアクシデントが生じた時にも、本人または家族が迅速な保険請求の手続きをすることができる。
iChainでは、今後のアプリ開発で「火災保険」「旅行保険」など管理できる保険対象を広げて、各保険会社との連携により、住所変更手続きや保険金請求等をアプリ経由で行えるようにすることを計画している。保険会社にとって、すべての保険情報が集約されている保険ウォレットアプリは、新たな契約者を獲得するための広告、マーケティング媒体としても魅力的な存在になる。
iChain社は、ブロックチェーン技術をベースにした保険事業者向けのプラットフォーム「iChain Base」を同時に開発しており、その中では、契約(保険証券)管理、 クレーム管理、保険金の自動支払(スマートコントラクト)、AIによる不正請求の検知ができるようにすることを目指している。生命保険協会によると、日本国内、個人保険の保有契約高は863兆円の規模があり、それらすべての保険を一括管理できるサービスへの潜在需要は大きい。
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