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  製品の生産拠点がグローバル化する中では、純粋な「国産品」であることが、商品のブランド価値を高める条件になる。米国では「メイド・イン・USA製品」の信頼性を高めるための認証ビジネスが行われている。
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メイド・イン・USAの価値を高める
ブランド化と認証ビジネス
JNEWS会員配信日 2013/3/5

 米国の消費者にとって「メイド・イン・USA」は信頼のブランドであり、その表記のある製品は、価格が多少高くても売れる。しかし現代では、製造業のグローバル化が進む中で、原材料の調達から生産までのすべてを国内で行うことは難しくて、メイド・イン・USAの定義も昔とは変化してきている。

米国の法律では、製品の生産地を明らかにしなければいけないが、商品によっては、海外と国内の部品や材料が混在していたり、製造の拠点が分散しているケースもあり、どこまでをメイド・イン・USAとして扱うかなどの難しい問題がある。

そこで、メイド・イン・USA製品であることを客観的に認証することが、ビジネスとして成り立つようになってきた。MADE in USA CERTIFIED社は、各メーカーの商品が確かに米国製であることを有料で審査して、「MADE IN USA CERTIFIED」というロゴシールを発行している。審査の方法は、原材料の調達先から、その製品が生産されるサプライチェーンの全工程をチェックして行われる。

その結果として発行される認証シールは以下の4種類に分かれており、シールの表示内容により、消費者はどこまで純粋に米国内で生産されている製品なのかを判別することができる。

《MADE IN USA CERTIFIEDの認証ランク》

(1)100%が米国内の材料、部品を使って生産されている製品。
(2)75%以上が米国内の材料、部品を使って生産されている製品。
(3)50〜74%が米国内の材料、部品を使って生産されている製品。
(4)業務の100%を米国内で行っているサービス業。

※(4)はコールセンター、会計事務所、ソフトウェア開発などのサービス業を  対象にした認証制度で、インドやフィリピンなどの海外の人材に委託して行わ  れている安価なサービスとの区別をするためのもの。



「The Made in USA Brand」もメイド・イン・USAを認証する団体で、こちらも審査をクリアーしたメーカーに対して、独自の Made in USAロゴを発行している。外国籍のメーカーでも、米国内で材料の調達から製品の組み立てを1年以上行っていれば認証が受けられる。また、米国内と他国の材料を組み合わせて製造していても、表示が明らかになっていれば、認証を受けられる場合もある。

審査に合格したメーカーは、同団体に対して認証マーク利用のライセンス料を払う規約になっており、その料金体系は、対象製品の総収入に応じて、以下のように決められている。

《The Made in USA Brandのライセンス体系》

 

こうした認証ビジネスが登場してきている背景には、製品のパッケージや広告宣伝に“メイド・イン・USA”の表記があると、消費者は、割高な価格でも購入する傾向が高くなっていることがある。そのため、悪質な例では、他国で作られた製品であるのに、星条旗をあしらったタグや、米国の国鳥であるイーグルをあしらったタグなどのまぎらわしい表示も目立つようになってきた。

そこで、米連邦取引委員会(FTC)が定めている メイド・イン・USAの基準に従い、正当なメーカーの認証を行う必要性が生じており、それが米国製品のブランド価値を高める上での、番人的な役割になっているのだ。

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この記事の核となる項目
 ●ブランド化するメイド・イン・USA認証ビジネス
 ●新興国からメイド・イン・USA製品への回帰
 ●純国産ジーンズを製造販売するスモールメーカー
 ●ペットの健康に配慮したメイド・イン・USA製品
 ●修理対応を強みにするメイド・イン・USA製品
 ●価格も新興国に負けない国産メーカーの販売戦略
 ●デスクトップ工作機械が変える米国の製造業
 ●スモールメーカーの資金集め、部品調達、技術共有
 ●iPhoneアクセサリー商品を生み出す個人起業家の開発モデル
 ●キックスターターによる資金調達方法とクラウドファンディング
 ●ユーザー参加で需要を先読みするソーシャルプロダクト開発
 ●米国で人気化するDIY職人としての副業モデルと集客ノウハウ
 ●オフショアマネーが自国へ環流するルーラルソーシング市場


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