知的財産ビジネス事例集
  
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  大学の名称を商品名に入れて、大学認定グッズとして販売する「カレッジライセンス商品」は、新たなブランドビジネスとして注目。商品の主な購入者は、その大学に入学したい高校生、現役の大学生、OBなどがターゲット。
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中小零細メーカー向けに
有名大学ブランドを仲介するビジネス
written in 2012/12/5

 ライセンスビジネスは、以前なら、大手の商社が得意としてきたが、近年では中小の事業者でも容易に参入することができるようになってきた。ブランドの拡大を求めて、ライセンスを提供する側(ライセンサー)でも、門戸を広げてきているのだ。たとえば、ディズニーのキャラクターを使用したい場合は、どのような手順を踏めばよいのかが、公式サイトの中で明示されている。

さらに、まだメジャーにはなっていないが、これから人気化しそうなブランドを発掘すれば、ライセンス料を安く抑えることができるし、消費者にも新鮮な印象を与えることができる。その具体例として、「大学」のブランド価値に着目したライセンスビジネスがある。

米国では、大学スポーツが一大マーケットとして確立されていて、テレビ放送や新聞でも大きく取り扱われている。娯楽の少ない地方では、休日はスタジアムに足を運ぶ人もいる。そのため、大学の学生や関係者でなくても、ロゴが入ったシャツなどを買い求める人が多い。こうした「大学」のブランド価値は、スポーツに限らず、他の分野にも応用することが可能だ。

「The Collegiate Licensing Company(CLC)」は、大学のライセンスを専門に仲介するエージェンシーで、150校以上の大学が、クライアントとして名を連ねている。それら大学の名称(ロゴ)を商品に使いたい業者は、ライセンスの申し込みをした上で、試作品を送付して審査を受ける。



ライセンス料金の体系は、契約後に前払いで納めるアドバンスフィーと、実際の売上高に対するロイヤリティの2段階で形成されており、アドバンスフィーは、ライセンスする商品のカテゴリーにより、A、B、Cの3種類がある。具体的な料率は、各大学によって異なるが、アドバンスフィーがかからない大学もあり、中小の業者でも契約のハードルは低い。


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この記事の核となる項目
 ●階層別に捉えた米国メーカーのブランド戦略
 ●プロスポーツ公式グッズのライセンス市場と契約体系
 ●スモールビジネス向けのライセンス仲介サービス
 ●カレッジライセンス商品の制作〜販売までの流れ
 ●エリート消費者に向けた専門家ブランドの立ち上げ
 ●新興国におけるエリート消費者の獲得モデル
 ●名投資家が注目するマイナーリーグの事業モデルと資産価値
 ●オーガニックマークのブランド価値と認証ビジネスの舞台裏
 ●サブスクリプション型で生まれ変わる小売業のビジネスモデル
 ●高級ブランド崩壊〜再構築による家内制職人ビジネスへの回帰
 ●世界に共通したミドルクラスの消滅と日本特有のデフレ構造


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