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音楽著作権にみる
ライセンス管理ビジネスの仕組みとチャンス
written in 2001/10/25

 有名な音楽家(ミュージシャン)の年間所得を調べてみるとシンガーや奏者よりも作曲者や作詞者のほうが総じて高いことがわかる。作曲、作詞者が生み出した創作物(作品)には著作権があり、さまざまな二次的収入を生み出すことが高所得を稼げる理由となっている。

《シングルCD1枚の利益分配例》

 ◎アーティスト印税 ------------------------> 1〜3%
 ◎音楽著作権使用料 ------------------------> 2〜4%
 (作詞、作曲家、音楽出版社へ分配)
 ◎原盤印税 --------------------------------> 10〜13%
 (マスターテープを制作した原盤制作者(企業))
 ◎CDプレス費用 --------------------------> 約10%
 (ケース、ジャケット含む)
 ◎販売店側マージン ------------------------> 約30%
 ◎レコード会社粗利益 ----------------------> 約40%

作詞家や作曲家は、CD売上げ枚数に応じた著作権料が得られる他に、ラジオ番組で放送されたり、一般人がカラオケで唄ったりすれば、その使用回数に応じた著作権料の支払いを受けることになるのだ。自分が生み出した一つの作品が、さまざまなメディアや場所で使用され、収益を生み出すための整備された仕組みは、かなり精巧に築かれたビジネスモデルと言えるだろう。

平成11年度に改正された著作権法では、営業目的による音楽の再生は全て著作権者の許諾が必要となった。レストランやCDショップ、結婚式場からイベント会場、病院まで、その場所で音楽を再生すること全てが対象となる。店舗内のBGMとして、購入したCDや有線放送を流すことは多いが、それを著作権料未払いのまま行えば違法になることは、あまり広く知られていない。
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この記事の核となる項目
●国内音楽業界の構造と音楽流通の仕組み
●音楽著作権と著作権管理会社の関係
●管理会社による用途別の著作権料徴収の仕組み
 ・CDレンタル業者に対する著作権使用料
 ・カラオケボックスに対する著作権使用料
 ・書籍等の紙出版物に対する著作権使用料
 ・インタラクティブ配信(着メロ等)による著作権使用料
●規制緩和で浮上する新たなライセンス管理ビジネス
●知的所有物が生み出す権利ビジネスの仕組みとエージェント


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JNEWS LETTER 2001.10.25
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