社員の潜在能力を発見するモノサシとして各種のKPI指標が注目されている。売上高で人材を評価するのではなく、見積件数に対する契約率、顧客へのメール送信数と開封率、顧客からのレビューなど、隠れたデータの中から評価すべき項目は多い (JNEWSについてトップページ
社員のモチベーションを引き出すKPI指標の活用方法

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JNEWS会員配信日 2019/8/27

 従業員のモチベーションを高める新たな方法として、これまで埋もれていた各社員の能力やスキルを浮き彫りにさせる、重要業績評価指標(KPI)の発見が注目されている。プロスポーツの世界(野球)で言えば、出場試合回数、打率、本塁打数、出塁率、長打率、盗塁数、犠打数、代打成功率など多様な指標分析から、タイプが異なる選手の評価をして年俸査定にも活かしているのを、ビジネスの世界にも応用するイメージだ。

セールスコンテストを行う中でも、一部の優秀な人材だけが、常に上位を独占している状態では、チーム全体のモチベーションは下がってしまうため、ゲームの目的は失敗に終わってしまう。どんなレベルの社員にとっても、カテゴリーによっては上位を目指せるコンテストを設計することが、社員の潜在能力を引き出すことに役立つ。

また、コンテストによるモチベーションの持続期間は短いため、宝クジのように回数を限定して高額賞金を与えるよりも、コンテストのカテゴリーを細分化して入賞のチャンスを増やしたほうが、社内全体の業績向上効果は高くなる。セールス人材の評価に使われるKPIには、以下のような指標が考えられているが、売り込む商材の種類やセールスの方法により、自社オリジナルの評価指標を作り、社員同士でスコアを競い合わせることも有意義なものになる。

《セールス人材向けの主なKPI指標例》
・月間の売上高、売上成長率
・売上に対する平均利益率
・見積件数に対する契約成約率
・月間の電話発信数
・月間のメール送信数
・送信メールに対する開封率
・月間の商談獲得件数
・ブログ記事の投稿回数、アクセス件数
・Lead-to-Sale(リード件数に対する契約成立率)
・1契約あたりの平均獲得コスト
・固定客の保持率と解約率
・担当者毎の顧客生涯価値(Life Time Value)
・顧客からの平均レビュースコア

海外では、セールスコンテストエンジンと呼ばれる、SaaS型のアプリが多数開発されてきている。たとえば「LevelEleven」や「Ambition」などのアプリは、営業チームや顧客サポートチームのパフォーマンスを視覚的に管理しながら、チーム同士のスコアを競い合ったり、個人別に優れているスキルをポイント化して四半期毎のカテゴリー別MVPを選定するような活用方法もできる。いずれもKPI分析がベースになっているが、スポーツ対戦のような臨場感と熱狂感を演出するのがセールスコンテストのやり方である。

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