CEOとして経営を任されるプロ経営者はスタートアップ企業からのニーズもある。スタートアップに雇われるCEOの平均年収は高くないが、実績を作ればストックオプションなどの成功報酬が支払われて、プロ経営者としてのキャリアを築くことができる。
スタートアップ企業に招聘されるプロ経営者

JNEWS会員配信日 2017/11/14

 CEOとして経営を任されるプロ経営者が活躍できる場は、大企業に限らずスタートアップ企業にまで及んできている。独自の技術や新製品を開発して注目されるスタートアップ企業は、投資家からの資金を調達して、事業を拡大していくことになるが、創業チームだけでは経営ノウハウが乏しいため、会社の弱い面を補強できる人材を外部からCEOとして招聘する方法が、欧州や米国では注目されている。CEOに対して明確な役割を示してして、それに適した人材を獲得できれば、会社の成長スピードを速めることが可能だ。

たとえば、「Oxehealth」は、2012年に英オックスフォード大学工学部の教授が立ち上げた会社で、ビデオカメラを通して心拍数や呼吸数などのバイタルデータを遠隔からモニタリングして、人工知能による機械学習で体調の変化を感知するシステムを開発している。この技術は、病院の他にも、高齢者向けの介護施設、バスや鉄道会社などにも活用することができる。


同社では、販路開拓と財務、資金調達を主に担当できるCEOを外部から招聘しており、販路開拓では特に、精神科の病院と警察・刑務所を重要なターゲットにしている。外部CEOのジョナサン・シェヴァリエ氏は、ITサービスのコンサルティングで25年以上のキャリアがあり、マイクロソフト社のヘルスケアディレクターを担当していた人物である。

このような、スタートアップ企業と外部CEOとの出会いは、出資者であるベンチャーキャピタルなど投資会社が仲介するケースが多い。投資会社では各業界のCEOに適した人材を多方面からリサーチしており、大企業の事業責任者などが主なターゲットになっている。

スタートアップ企業が外部CEOに提示する年収は、7.5~15万ドル(850~1,700万円)というのが標準で、業績に連動したボーナスや、株式上場すればストックオプション等で成功報酬が得られる契約になっている。7.5~15万ドルというのは、大企業に勤めている人材にとっては「現在の年収と同水準」であり、その条件で先行きが不透明な新興企業に転職することにはリスクが伴う。しかし、CEOとして新しい会社を軌道に乗せれば、それが実績となり、プロ経営者としてのキャリアをスタートさせることができる。

スタートアップCEO招聘の流れ

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JNEWS LETTER 2017.11.14
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