JNEWS会員配信日 2015/1/19
これからの若者にとっては、10〜20年先のテクノロジーを見据えた上で、自分がどんな専門性を習得していけば良いのかを考えていく必要がありそうだ。教育の現場でも、それを具体的なイメージとして提示することも大切である。
カナダの奨学金団体「CST Consultants」では、2030年までに登場してきそうな新職業のリスト「Careers 2030」を公開することで、近未来に求められる仕事の輪郭を浮き彫りにしているが、そのトレンドは以下の7つに集約されている。
《新職業が求められる7つのトレンド》
(1)高齢化社会への対応(健康管理・老化への対応・終活)
(2)自然環境の変化とエネルギー問題
(3)ボーダーレス化する国際社会への対応、移民の増加
(4)デジタルテクノロジーの進化
(5)パーソナル化されていく製品、サービス
(6)個人の安全とプライバシーへの対策
(7)生命科学の進化による新医療サービス
ITやロボット技術の進化は、従来の非効率な仕事を奪う一方で、ワークスタイルを変えて、人間にしかできない仕事の価値を高めることになるだろう。
たとえば、「教師」の仕事も、決められたカリキュラムをすべての生徒に押しつけるのではなく、ネットで共有されている膨大な教材を活用して、各生徒の学力や個性に応じて、異なるカリキュラムを作成することが可能になる。
標準的な学習内容については、録画されたビデオ教材を利用することで、生徒が自分の理解度に合わせた学習を進められるようにする一方で、教師は、ビデオだけでは理解できないところを、丁寧に個別指導することが主な役割になる。
授業の形態も、教室の中だけで行うのではなく、デジタル教材のみでは体感することができない、リアルな実験や実習、自然観察などを行える、野外での活動も増えていくことが予測されている。
■この記事の主な項目
●人とロボットが分業する未来の労働市場
●中間層の仕事を奪うロボットテクノロジー
●ロボットの上位に立つ高度知的人材の特徴
●高度人材ポイント制の仕組み
●新職業を生み出す時代背景・7つのトレンド
●高齢化の健康管理と老化を遅らせるスペシャリスト
●パーソナル化していく仕事と生活スタイル
●製造業の枠組みを変革するメイカーズムーブメント
■この記事の完全レポート
・JNEWS LETTER 2015.1.19
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