JNEWS会員配信日 2014/6/23
年に何度か発売される「宝くじ」の購入ファンは多く、総務省の統計によると、昨年の購入者人口は5,500万人。年間の平均購入額は3万円前後と想像以上に高額で、月に1回以上の頻度で購入している人も 1,200万人いる。逆に、過去に宝くじを買ったことがない人は、18歳以上人口の1/4と少数派だ。
いまの世の中で、大きな夢を抱けるものは「宝くじくらいしか無い」という声も聞かれるが、宝くじで1億円以上が当たる確率は「500万分の1」という、天文学的に低い確率である。
よく知られていることだが、宝くじの売上金は、すべてが当選金として払い出されるわけではなく、約40%が主催団体(自治体などの)収益となり、13%が宝くじの印刷代、販促費などに充てられて、当選金は残りの47%から分配される仕組みになっている。ギャンブルで勝つための確率論からいえば、あまりに払戻率が低い。
宝くじは娯楽の一部に留めるとして、真面目に「1億円の資産を築く目標」を実現させるには、どうしたら良いのだろうか?
日本の個人資産残高は、2013年の時点で 1,645兆円。二人以上で暮らす世帯の貯蓄高は「1739万円」が平均値となっているが、これには大きな偏りがある。世帯数では、貯蓄が 500万円に満たない家が、全体の3割を超している一方、4000万円以上の貯蓄がある家は全体の1割に過ぎないが、彼らが個人総資産の40%以上を保有している。
また、野村総研の調査では、1億円以上の金融資産を持つ富裕層世帯は、81万世帯(全体の 1.6%)と推計している。富裕層の中には、親や先祖からの財産を継承した者ばかりでなく、ゼロから億単位の資産を築き上げた者もいるが、彼らに共通しているのは、本業の仕事以外でも、何らかの投資をして資産額を増やしていることだ。
ただし、短期のキャピタルゲインを狙うのではなく、10年〜30年という長期のスパンで投資を行うことにより、複利効果で資金を増やしているのが特徴である。
投資にリスクは付き物だが、できるだけ元本が目減りするリスクが少なく、安定した利回りが期待できる金融商品に投資をしていったほうが、長期的には成功する確率が高く、貯蓄高が4千万円を超した頃からは、複利の力によって資産が増えていくスピードも加速していく。
サラリーマンにとって、「1億円を貯めること」など、非現実的と思う人が多いかもしれないが、30代の頃から長期的な投資計画を立てることで、その目標を達成することは不可能ではない。では、実際の富裕層がどんな投資スタイルで資産を増やしているのかを解説していきたい。
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JNEWS LETTER 2014.6.23
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