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3Dプリンターで実現する
パーソナルメーカー起業と収益モデル
written in 2012/11/12

 製造業の分野で、個人ができることは、CADソフトによる設計に留まらず、その図面データから直接実行できる、各種の“パーソナル工作マシン”が登場してきたことにより、飛躍的に可能性が広がっている。

MyDIYCNC社が開発した「CNC Machine」は、日曜大工をしたい個人ユーザー向けに、レーザーカッター、彫刻、エッチング、スライス盤の機能を備えた、卓上サイズのマルチ工作機械で、CADソフトで制作したデータから、自動で正確に材料を加工することができる。アイデア次第で多様な用途に活用できるため、模型の部品から、電子機器のプリント基板まで、幅広く製作することができる。

同マシンは、もともと個人の発明家が試作機を製作した後に、クラウドファンディングサイトの「Kickstarter(キックスターター)」で出資者を募集することにより製品化を実現させている。集められた資金は、予定していた4倍以上の約7万ドル。出資者の大半は、個人のDIY愛好者として、CNC Machineの完成を応援する人達である。

製品化されたベースモデルの価格は465ドル(約3.7万円)で、購入者がキットを組み立てて完成品に仕上げる方式にすることで販売価格を抑えている。さらにオプションのパーツを加えて、高機能化していくこともできる。公式サイト内のコミュニティでは、マシンの使い方・活用方法などについて、他のユーザーと知識や疑問が共有されている。

■CNC Machine
  http://www.mydiycnc.com/
■CNC Machineが材料を加工している映像
  http://www.mydiycnc.com/video

CADでデザインした立体データを、そのままプラスチック素材などの造形作品として出力できる「3Dプリンター」もパーソナルな領域にまで普及してきている。数年前には1万ドル以上した3Dプリンターが、現在は1,000〜3,000ドル程度で購入できるようになってきた。

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この記事の核となる項目
 ●CADを起点としたパーソナル製造業の時代
 ●個人が開発するオープンソース自動車の登場
 ●パーソナル工作マシンの実力と可能性
 ●オープンソースで開発される3Dプリンターの世界
 ●オリジナルグッズを製作販売するパーソナルメーカー
 ●パーソナルメーカーの製品開発〜収益化の流れ
 ●オープンハードウエアによる製造業の変革
 ●スモール製造業の拠点となる会員制レンタル工場
 ●米国で人気化するDIY職人としての副業モデルと集客ノウハウ
 ●消費者のDIY生活を支援する新たなエキスパート職の台頭
 ●ユーザー参加で需要を先読みするソーシャルプロダクト開発
 ●キックスターターによる資金調達方法とクラウドファンディング
 ● 設計図と模型を売ることでも成り立つモノ作り起業の方法


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