起業家のための成功法則
  
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  客観的なデータを経営に活かすことは、大企業に限らず、中小企業でも実行が可能。ビッグデータ活用のトレンドにより、中小業者向けのオンラインサーベイ・サービスの需要も高まってきている。
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中小業者ができる
オンラインサーベイによるデータ収集の方法
written in 2012/9/25

 これから大企業を中心として、数百万から数億件以上のビッグデータを活用して、統計的に裏付けされたビジネスを展開していこうとするのに対して、スモールビジネス経営者が、顧客の動向や購買条件を客観的に探るためにはどうしたら良いのか?

実店舗があり、接客をする中で、顧客の要望などを把握できる場合は良いが、ニッチ市場を狙った特殊な製品を作り、販売店に卸していたり、オンライン通販をしている場合は、事前に顧客の動向を掴むことが難しい。コンサルタント会社に依頼をして、市場調査をするのは費用がかかりすぎるため、新規事業の予測に必要なデータを集められないことが、中小業者の弱点でもある。

そこで、スモールビジネス向けのオンラインサーベイ・サービスが登場してきている。「SurveyMonkey(サーベイ・モンキー)」は、誰でも簡単にアンケートの作成、配布、分析ができる機能を提供している。このサービスは、日本向けにもローカライズされているため、日本の企業が利用することも可能だ。



利用者は、テンプレートに従って質問のタイプを選択しながら、アンケート調査フォームを短時間で作成することができ、自社のWebサイト閲覧者、メルマガ登録者、フェイスブックのファンなどに回答を呼び掛けることができる。

回答の結果は、リアルタイムで確認することができ、データの集計方法をカスタマイズすることで、隠れたトレンドを発見することもできる。たとえば、既婚者と独身者の回答の違いや、メール経由の回答と、フェイスブック経由の回答に違いがあるかどうか、などの傾向も簡単に掴める。

《サーベイ・モンキーによるアンケート調査》

 

 これまでにも、オンラインアンケートの機能を提供する業者はあったが、対面式の調査に比べると、回答内容の信頼性は低かった。そこでサーベイ・モンキーでは、IDとパスワードで限られた顧客しか回答ができない設定や、同じIPアドレスからは1回しか回答ができない設定などで、収集するデータの信頼性を高めることができる。

ある食品加工会社では、このアンケート機能を利用して、顧客がオーガニック素材にこだわっていることが分かり、値段の設定にも裏付けができ、そのデータを提示することで、商品を取り扱ってくれる販売店が4倍に増えたという。

また、男性用のズボンを製作しているアパレル業者は、これまでウエストと股下のサイズ別に、定型のパターンを起こしていたが、オンラインアンケートから、ユーザーの着こなし方により、さらにズボンのサイズを工夫する必要があることを把握できたという。

具体的な設問は、シャツをズボンのなかに入れるかどうか、シャツのボタンは最後まで留めているか、どのようなシャツとの組み合わせでズボンをはいているかなど、テクニカルな内容にしたことで、ユーザーの着用スタイルに合わせたズボンのサイズやデザインを開発することに成功している。

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この記事の核となる項目
 ●自動車業界にみるビッグデータの活用モデル
 ●4百万台分のビッグデータを販促に活かすフォード社の戦略
 ●ソーシャルゲームサイトを顧客にするビッグデータ分析業者
 ●クラウド型で参入するデータ分析の新興企業
 ●需要が高まる「データサイエンティスト」という新職種
 ●スモール事業者も利用可能なオンラインサーベイとは
 ●オンラインサーベイを新製品開発に活かす方法
 ●数値データを自動で文章化する新テクノロジー
 ●ストレージの付加価値を高めた電子貸金庫ビジネスのモデル
 ●音源による情報管理と画像による医療業界の読影ビジネス
 ●身体データの管理で変わるアパレル店の商売方法と収益構造


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