起業家のための成功法則
  
Top > 起業家のための成功法則
  ファイナンシャルタイム誌は、テキサス州の田舎町、オースティンは米国で「最も起業しやすい土地」として選出。米国では、不動産や人件費のコストが高い大都市を離れて、田舎で起業することが見直されている。
JNEWS LETTER
2週間無料体験購読
配信先メールアドレス

Counter

RDF

twitter

Google

WWW を検索
JNEWS.com を検索
田舎人材採用の利点と
テレワーク人材紹介ビジネスの仕組み
written in 2012/1/24

 日本の約25倍という広大な国土を持つ米国では、地域により物価や人件費にも大きな差がある。これまでは、田舎に行くほど諸々のコストは安くなるが、その分だけビジネスチャンスも少なくなるため、「田舎をビジネスの拠点にすること」は避けられていた。しかし、ブロードバンドの普及や、飛行機による移動も身近になってきたことで、その考えが180度変わろうとしている。

米ファイナンシャルタイム誌が昨年発表した、「起業しやすい土地」のランキングによると、上位は、テキサス州のオースティン、オクラホマ州のオクラホマシティ、サウスカロライナ州のチャールストンなどで、いずれも大都市圏から外れた、人口が数十万人規模の地方都市であるのが特徴。

《米国の起業しやすい土地ランキング》

  

このランキングで1位となっているテキサス州のオースティンは、ハワイを除いた米国で最も南にある都市で、ニューヨークからは飛行機で4時間以上かかる。しかし近年では、テキサス大学を中心とした教育機関との産学連携により、IT、ナノテク、バイオなどのハイテク産業が栄えており、インテルやデルも同地域を本社や開発の拠点にしている。

テキサス州は、法人と個人の所得税が無いことが最大の魅力であり、地方税についても全米50州中で45位の低さに抑えられている。また、不動産や日常生活の物価も、全米平均より低い水準にあるため、これから起業しようとする者にとっては、好適地といえる。


大きな地図で見る

《米国の都市別にみた物価比較:2007年(全米の平均を100とした場合)》

  

また、人件費についても大都市と田舎では2〜4割の差がある。以下の表は、各州が失業者の就業支援として、職場内訓練(OJT)を受けた場合に支給される平均時給と、法律で定めている最低賃金の比較だが、田舎で起業するほど、安価なコスト(人件費)で人材を雇えることがわかる。

  

 十数年前と比べて、田舎からのビジネスがしやすくなっている背景には、テレワークの環境が格段と進歩してきたことがある。米政府職員を在宅で勤務させたり、マイクロソフトやEbay、その他のIT企業でも積極的にテレワークを導入しているが、それに伴い、テレワーク人材を紹介、斡旋するビジネスも登場してきている。

起業家のための成功法則一覧へ

この記事の核となる項目
 ●米国の地域格差と起業に適した場所の条件
 ●テレワーカーの発掘と育成をするビジネス
 ●米国のルーラル・テレワーク最新事情
 ●都会の客を獲得する靴底の修理業者に学ぶ
 ●地域住民によるローカルビジネスの共同経営モデル
 ●ルーラル企業の資金調達手段と新たな投資モデル
 ●世界共通ビジネスツールとなるSNS活用とローコスト英会話
 ●新興国のエリート人材が鍵を握る今後の国際ビジネス動向
 ●黒船に乗った新興国の知的ワーカーが迫る労働市場の開放政策
 ●米国政府が仕掛ける公務員の在宅勤務制度と新オフィス構想


この記事の完全情報はこちらへ
JNEWS LETTER 2012.1.24
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。

■この記事に関連したバックナンバー
 ●米国で広がるホームエージェントを採用した企業経営のスタイル
 ●優秀な社員に時間報酬として与えられる在宅勤務制度の動
 ●知的人材が支えるニュージーランドの起業熱とスモールビジネス
 ●未来生活で浮上する医・職・教のキーワードと田舎暮し市場
 ●オフショアマネーが自国へ環流するルーラルソーシング市場
 ●ネットによって国境を楽々と越えるサービス貿易の動向と影響