起業家のための成功法則
  
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  米国で「アッパーミドルクラス」と言われる年収が7.5万〜10万ドルの人達が減少して、上流層と下流層の2極分化が進んでいる。日本も状況は似ているが、消費や貯蓄は日本人特有の価値観があり、それが世界から注目されている。
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世界に共通したミドルクラスの消滅と
日本特有のデフレ構造
written in 2011/10/18

 米国では、世帯年収15万ドル以上が「上流」、5万ドルから15万ドルが「中流」、5万ドル未満が「下流」というグループ分けがされているが、その中で中流家庭が激減しており、日本でいえば年収600〜800万円の“ミドルクラス”が消滅の危機に陥っている。

2010年の米国国勢調査によると、米国世帯の平均所得が5万ドルを割り込んで、4.9万ドル(約380万円)にまで下落している。さらに、平均所得の半分にも満たない世帯を「貧困層」と位置付けているが、それに該当するのが全世帯の15%にあたる4620万世帯となり、1959年の調査開始以降で過去最悪の状況になっている。

《米国世帯の所得状況(平均値)》

  

1980〜90年代の貧困層は、「学歴が低い」ことが一つの特徴として挙げられたが、2000年以降は、大卒ホワイトカラーの中でも、貧富の格差が開きはじめている。その要因として、ホワイトカラーの仕事も、定型的で単純な作業はITによる自動化や、新興国の知的労働者に発注されるようになってきたことが挙げられる。

そのため、これまではホワイトカラーでアッパーミドルクラス(年収 7.5万〜10万ドル)だった人達が、突然の賃金カットや、失業の憂き目に遭っている。しかし、生活にかかる経費(住宅ローンや子どもの教育費など)は急に切りつめることができないため、生活は困窮していくという状況。

これは他の先進国にも共通した傾向で、ザックリといえば、中間層(ミドルクラス)が消滅して、およそ2割の上流層(アッパークラス)と、8割の下流層(ロウアークラス)とに二極分化した社会階層になりつつある。

 世界各地の動きに刺激されて、日本でも反格差を訴えるデモが起こりはじめているが、それに同調する前に、日本の状況が世界と比べてどうなのかを、冷静に把握しておく必要がある。

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この記事の核となる項目
 ●欧州で増える若者ニートのカラクリ
 ●親の年金をアテにした若年失業者のパラサイトモデル
 ●格差への不満から起こる世界のデモ活動
 ●米国における富の独占システム
 ●米国高所得者の4階層について
 ●トップビジネスマンと一般労働者の格差が開く構図
 ●ミドルクラスが消滅する先進国の実態
 ●欧米とは異なる日本の富の特殊事情
 ●保守的な国民性が「円高」へ誘導するシナリオ
 ●世界の有力企業が注目するブラジル経済と2億人の消費市場
 ●スマートフォンとSNSが牽引する市民革命へのシナリオ
 ●40億人の貧困層へ向かう起業支援マネーの流れとBOP市場
 ●イスラム商法に学ぶ営利ビジネスの健全化と懺悔の方法


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