起業家のための成功法則
  
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  欧米で副業人口が増加しているのは、ネット上の副業プラットフォームが充実してきたことが関係している。仕事の受発注や、商品の販売が手軽にできるサービスが普及したことで、本業の空き時間を活用した「自分のビジネス」を持つことが可能になっている。
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自分の専門知識を収益化する
オンラン副業プラットフォーム
written in 2010/6/11

 いまや日本の労働人口(6200万人)で、“正社員”の肩書きを持つ人はおよそ5割で、残りの5割は、アルバイト、派遣社員、個人事業者などであり、一つの仕事だけで十分な収入を得ることは、年々厳しくなっている。そこで今後の人生設計として、複数の収入源を持つことが重要になっている。

具体的な方法として、休日にアルバイトをすることや、副業で事業を手掛ける選択肢があるが、いずれも実行してから長く続いている人は少ないのが現実だ。それは、平日の本業で疲れている上に、休日まで働くことには、体力的にも精神的にも無理があるためだろう。

一方、上手な副業をしている人達に共通するのは、自分の好きなこと、得意なことを“仕事”にしていることだ。たとえば、結婚式の写真やビデオを撮影する「ブライダルカメラマン」の仕事は、ほとんどが土日に行われるため、平日は普通の会社勤めをして、週末だけの副業カメラマンが多く活躍している。彼らは元々カメラが大好きで、普段から撮影活動をライフワークにしているため、写真を週末の仕事(副業)にできることには喜びがある。

本当ならプロのカメラマンとして独立、それだけで生計を立てていけるのが理想だが、カメラを本職にすることの厳しさは十分に知っているし、自分が一流プロになれるほどの才能が無いことも分かっている。それよりも、生活費は本業の会社勤めで稼ぐとして、カメラは副業に留めておくのが丁度良いという価値観だ。

もちろん、報酬を受け取る以上、商品として成り立つだけの撮影ができる技量は必要だが、そこさえクリアーしていれば、ブライダル撮影の仕事は、副業のほうが何かと好都合だ。仕事を発注する結婚式場や写真スタジオにしてみると、ギャラや人件費の面で、副業者のほうが使いやすいためである。その他、ブライダル業界では、結婚式の進行役をする“プロの司会者”も、大半が週末限定の副業者である。

このように、休日に自分の特技を活かした副業をする人達の力は、本業として仕事に従事する「正規労働力」に対して、「副労働力」として、労働市場の中で新たな影響力を持ち始めている。アルバイトや派遣社員などの“非正規労働者”が主に単純作業向きであるのに対して、副業者はもっと高度な仕事に対応できるのが特徴。というのも、副業をする人は、単に生活費を稼ぐことよりも、自分が興味のある分野でのスキルアップを目的としているため、想像以上に質の高い人材が揃っているのだ。

《本業と副業の違いによる仕事の違い》

  

欧米では、日本よりも副業に取り組む人達が多いが、最近の人気になっている副業テーマは、フランチャイズや代理店に加盟するようなサイドビジネスではなく、自分の趣味や得意分野での知識やスキルを活用した仕事内容で、知的ワークが主流になっている。知的スペシャリストとして、いきなり本業で独立することは難しくても、副業としてのスタートであればハードルは低くなる。

《海外で人気となっている副業テーマ例》

 ・家庭教師、学習塾の教師
 ・趣味や習い事の講師
 ・スポーツコーチ
 ・楽器指導
 ・プログラム開発、ホームページ制作
 ・ビデオ作品の制作
 ・翻訳、通訳
 ・カメラマン
 ・イベント司会業
 ・雑誌やネット媒体での原稿執筆

 近年、欧米で副業人口が増加しているのは、ネット上の副業プラットフォームが充実してきたことが関係している。iPhoneやiPadアプリの販売ができる「App Store」にしても“副業者向け”とは明記されていないものの、デベロッパー登録者の大半は、他に本業を持つ傍らで、アプリ開発を手掛けている副業者である。

もともと米国では、サラリーマンも自ら確定申告をするため、大義の“個人事業者”という位置付けで、副業に対する抵抗感は少なくて、警察官や消防士でさえも副業をしているほどだ。以前は、自動販売機オーナーなどの人気が高かったが、最近では多額の資金は使わずに、自分の知識、経験、スキルを活かせる副業へとシフトしてきている。

たとえば「家庭教師」という仕事も、以前は大学生のアルバイト講師が主流だったが、いまでは社会人の高学歴者がオンライン副業として行う職種になっている。そのプラットフォームを提供する「tutor.com」には、全米で数千名の家庭教師が登録しているが、その中には高校教師や大学教授も含まれている。

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この記事の核となる項目
 ●趣味を実益にするマルチジョブのワークスタイル
 ●本業と副業で使い分ける仕事の内容と目的
 ●海外で人気の副業になっている知的職種の動向
 ●オンライン家庭教師による副業モデル
 ●専門家に副業機会を与える有料相談プラットフォーム
 ●有料相談サイトのビジネスモデル
 ●身近な経験で起業する副業者の集客支援サービス
 ●個人の副業者と依頼者のマッチングモデル
 ●スキルシェアの仕組みが変える職能教育
 ●個人間のスキルシェアによる副業プラットフォーム
 ●時間の枠に縛られない仕事と副業からの起業
 ●ダブルインカムを狙った家族法人による副業と家業の作り方
 ●企業の商売敵として浮上する“無欲な労働力”のインパクト
 ●民間ビジネスとして広がる家庭内保育サービスの個人開業
 ●高級サービスをウリにした隠れ家的商売と自宅店舗の採算
 ●セラピストの独立開業を支援するサロンオーナービジネス


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