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新規事業計画における ニッチ市場の掘り起こしとセンスの磨き方 |
written in 2005/10/19
独立希望者が考える事業計画の中には似通った傾向がある。完全にオリジナルの事業計画をゼロから生み出すというのはかなり難しいもので、多くの場合には雑誌や新聞、そしてネットなど外部の情報を参考にしながら事業テーマを模索しているが普通だろう。ただし出発点はお手本の模倣だとしても、計画を組み立てていく中では、そこに事業のオリジナリティ(独自性)を加えなくては、顧客にとって魅力的な商品やサービスとして映らない。
例えば、起業セミナーの中で「携帯電話」と「防犯・安全」という旬の事業テーマを題目とすると、9割以上の人が「携帯電話を利用した子供向け(または高齢者向け)のセキュリティサービス」を新規事業としてイメージする。しかしそれでは既に市場が形成されているキーワードの順列組合わせに過ぎず、今からその市場に参入しても成功することは難しい。「携帯電話を利用した防犯サービス」を軸に事業を考えるとしても、急所となる最後のキーワードは他人がまだ着目していない分野や市場を自分の眼で見つけることが大切。このあたりで起業センスの優劣が分かれてくる。
「盗難防止システム」というキーワードで「自動車」をイメージするのはとても平凡な発想だが、同じ技術を応用した「建設用重機の盗難防止システム」に着眼できれば事業の成功確率は高くなる。ジョベルカーなどの建設用重機は建設現場に夜間は放置されているため盗難の対象になりやすいが、施錠ができない重機も多いことから、この分野の盗難防止システムにはニッチな未開拓市場が潜んでいる。
個人が起業するにあたって事業テーマを考える際には、大企業が見落としがちな分野、または商機に気付いていても市場規模が小さい(ニッチ市場)ために手を出さない市場を狙うことが大切。ニッチとはいえ、専門分野を追求していくことで上場企業にまで成長した例というのも少なくない。
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JNEWS LETTER 2005.10.19
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