|
合格率で判断する資格の価値と 欧米化する国内資格制度の大改革 |
written in 2005/10/10
今からわずか五十年ほど前には、「サラリーマン」という職業がまだあまり一般的なものではなかった。学校を卒業したら迷わずサラリーマンになるという既製のレールが敷かれたのは、高度経済成長期がスタートした1960年代に入ってからのこと。それまでは商店や工場などで“見習い”として仕事の経験を積み、技術を磨いた後に自分で商売を始めるという考え方が大衆的なものであった。独立のための知識やノウハウは見習い奉公の中で、親方から弟子へと自然に伝授されていった。
しかし今の時代に見習い奉公をさせてくれるほど親身な“親方”は少なくなってしまった。そのためサラリーマンが将来の独立を目指そうとすれば、会社の職務とは並行しながら、自分で独立の準備を進めていかなくてはならない。そこで独立の武器として活用されているのが各種の資格である。何らかのビジネス資格を取得すれば、それがプロとしての知識や技術の証明書となって仕事がしやすくなるのは事実だろう。
ただし“資格の価値”は各業界の動向や有資格者の数によって変動している。資格を持っていれば生活に困ることがないと言われた時代もあったが、現在では資格の権威は次第に薄れてきている。それを客観的に判断するための指針としては各試験の合格率に注目してみるとわかりやすい。
(起業家のための成功法則一覧へ)
●合格率50%を越す民間資格の実用性について
●民間資格団体の収益モデル解説
●運転免許合格率と比較する民間資格合格率の難易度
●欧米化する日本の国家資格制度と“小さな政府”の影響
●資格取得ブームの裏で下落する資格の価値と崩れる資格商法
●ネットが脅かす国家資格者の独占業務と柔軟な生き残り策
●海外の人気資格を日本語化して普及させる資格認定ビジネス
●試験が電子化される時代のテストセンター施設と電子教材市場
JNEWS LETTER 2005.10.10
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。
|
|
|
|