起業家のための成功法則
  
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  M&Aが頻繁に行なわれる昨今、株式上場することの意味が問われはじめている。投資家から資金を調達できる利点はあるものの、株を売り渡すことのリスクも大きい。起業の目的が「株式上場」という価値観は既に古い時代のものになりつつある。
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改めて問われる株式上場の長所と短所
上場を目指すことの意義
written in 2005/2/24

「株を買われたくないなら上場するな」というライブドア堀江氏の言葉は、多くの経営者の胸に突き刺さったという声が聞かれる。株式会社の仕組み、上場企業の使命からすれば、彼の言わんとすることは正論だが、会社を創業して成功を掴もうとする起業家のほとんどは“株式上場”を大きな目標として掲げている。

しかし会社を上場へと向かわせる道程では、創業仲間との内紛や大口出資者とのトラブルが必ずと言ってよいほど発生する。経営者の頭の中にはどうしても「自分の会社」というイメージがあるため、その覇権を掴んでいたいという潜在的な意識が株主との軋轢を生じさせるのである。

自分の会社を上場させるべきか否かの判断は、事業の性質や経営者の価値観によっても異なるが、ベンチャー企業の経営に詳しい税理士は「何のために上場するのか」が明確に見えていない若手経営者が多いと指摘する。日本を代表する有名企業の中でも「サントリー」のように、未上場のまま事業の拡大に成功しているケースもある。また新聞社の大半も、株主や株価に影響されない取材活動をするという方針から上場はしていない。つまり「上場を目指すこと」だけが、必ずしも会社経営の成功法則ではない。

特にITを武器とできるスモール企業は、重厚長大産業のような不動産設備を必要としないため、他人から資金を集めなくとも安定経営をしていくことが十分に可能な時代である。経営者の本音で言えば「成功者として金持ちになりたい」という野心は、程度の差こそあれ誰の心の中にも存在しているが、その実現策としてVCなどからの出資を募り、上場を目指すことが得策なのか否かは、以下のような項目によって考えてみたい。
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この記事の核となる項目
 ●株式公開に成功した場合のメリットについて
 ●株式公開を目指すことのデメリット(負担やリスク)
 ●上場企業の情報開示による負の影響力について
 ●株価対策としても取り組みが急務になる企業の社会貢献活動


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