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  企業買収を成立させる際に、帳簿上の資産額よりも高いプレミア価格分は「のれん代」として評価される。のれん代として評価されるのは、その会社が持つブランド(商標)、特許や版権などの知的財産の他に、顧客リストの価値も含まれている。
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企業の資産価値を高める“のれん代”の正体と
顧客情報の関係
written in 2004/9/18

 IT業界では従業員5名の会社が10億円以上の高値で買収されることもある。資本金3百万円の有限会社として創業した会社が、わずか数年で3百倍以上の価値に跳ね上がる。一方、年商で数億円規模の売上があっても買い手が付かない会社もある。会計上の簿価でいえば、後者のほうが資産価値は高くても、実際の買収額は“時価”で評価されるために、将来性の高い材料を持つ会社は、前者のように帳簿にある資産額以上の値が付くのだ。

どうせ起業するのであれば、規模は小さくても時価評価額の高い会社へと育てたほうが賢いことは言うまでもないが、帳簿価格以上のプレミア評価が付いた部分を、会計上では“のれん代”と呼んでいる。例えば、帳簿上の総資産額が3億円の会社に対して、5億円で買収したいという会社が現れたとすれば、のれん代は(実際の買収価格−帳簿上の価格)の差額により2億円ということになる。

買収されることを前提に会社を経営するわけではないが、これからの企業は(付加価値の高い会社=のれん代の高い会社)を目指さないと、生き残っていくことが難しいのは事実である。それでは、のれん代の中身とは何なのか、について考えてみよう。
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この記事の核となる項目
 ●有形の固定資産よりも知的資産優位の時代
 ●会社が所有する知的資産の評価方法について
 ●知的資産の中に含まれる顧客ネットワークの価値
 ●企業買収と顧客リスト獲得の関係について
 ●目減りするeコマースの利益率と、勝ち組ネット事業の対比
 ●知的財産立国に向けて浮上する特許技術の移転仲介ビジネス


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