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支払いと回収の方法から考える
不況に強い企業の特徴
written in 2002.10.5

 2002年後半のインターネット業界ではeコマース市場の伸び悩みもあって、個人向けのB2C取引から、企業向けのB2B取引へと事業転換を図っている企業も多いが、一方、リアルな業界では企業主体の取引から、個人顧客向けへと営業戦略を変化させていることが多いのが最近の状況だ。

法人取引では、一度の受注で高額取引になるため、売上ベースでみれば魅力的な商売ができるのだが、高額取引になるほど代金の回収サイトも長引く傾向があるために、売り手側の資金繰りは次第にタイトになっていく。銀行から運転資金を簡単に融資してもらいにくい現状の中では、現金商売の大切さが改めて見直されてきている。

信用取引が中心の法人取引

 ITがどんなに普及したといっても企業間の取引では、昔からの手形決済が今でも主体だ。代金を支払う側の企業にとっては、現金決済をするよりも数ヶ月先を支払期日にした手形を振り出したほうが資金繰りは好転することから、大手のメーカーや建設会社などでは、下請業者に対してほとんどが手形決済をしている。

流通業界でも(メーカー:問屋)または(問屋:小売店)における取引では手形が用いられることが多い。また手形を用いなくても「売掛」としての信用取引が主体になる。これは仕入れた商品を現金化(販売)するまでに時間がかかることに起因している。



この記事の核となる項目
 ●流通業界における代金決済の流れ
 ●売上債権回転期間の算出による売掛金の管理方法
 ●取引額は大きいが利益率は低い法人取引の特徴
 ●それぞれの商売によって異なる資金繰り事情の特徴と対策


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JNEWS LETTER 2002.10.5
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