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株価と連動した気候変動スコアリングのビジネスモデル

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JNEWS会員配信日 2021/9/24

 上場企業が機関投資家に示す環境改善の取り組みでは、事業活動で生じるCO2の排出量を算定して、数値の削減を目指すことが課題になる。そのためには社内の努力だけでなく、子会社や取引業者までを含めたサプライチェーン全体でCO2の削減を目指す必要がある。

上場企業がCO2排出量の算定をしなくてはいけない理由には、気候変動スコアリングへの対応ニーズも関係している。気候変動スコアリングとは、2000年に英国で設立された国際NGO団体のCDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)が、主要国の上場企業に対して、CO2排出量の情報開示を求める活動として展開されているものだ。

CDPは、上場企業に対して気候変動への対策についての質問状を送付して、各項目の回答を分析、評価することで採点を行い、最終的に「A・A-・B・B-・C・C-・D・D-」の8段階でスコアリングを行い、年金基金、銀行、保険会社などの機関投資家に対して開示している。

質問状に対する回答は強制ではないが、無回答の場合にはスコアが0点となり、F(回答評価に十分な情報を提供していない)の判定がされるため、環境対応を重視する機関投資家の投資対象からは外れて、株価が下がるリスクがある。そのため、CDPからの質問状は無視できないものになっている。

CDPの日本向けサイト

CDPでは、外部の業者と提携する形で環境情報の開示を容易にするコンサルティングやソフトウエアを提供している。これらの提携業者には「CDPスコアリングパートナー」としての認証が与えられ、業者側ではその認定を取得できるか否かにより、排出量算定市場での信用や顧客獲得ルートが大きく変わってくる。

CDPスコアリングパートナーの一覧(日本)

CDPの活動自体は非営利だが、組織の収益源として、質問状に回答する企業から回答事務費を徴収している。その金額は、97,500円、272,500円、650,000円のコースがあり、最上位のコースには、他社の回答を閲覧できたり、同業他社(10社)との詳しい比較をしたベンチマークレポート提供などの付加サービスがある。

《気象スコアリング事業の仕組み》

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