限られた海洋資源と共存するハイテク漁業の開発市場
JNEWS会員配信日 2017/1/25
海に生息する魚介類は無限にあるものではなく、乱獲をすれば資源が枯渇してしまう。海洋資源を守るための取り組みは、新たな環境問題として世界的に盛り上がってきており、それが漁業のハイテク化を推し進めようとしている。
これからの漁業は、各国、各水域、魚種ごとに漁獲割当高が決められて、それぞれの漁船に対しても、網の投入回数、網目のサイズなどを規制して、水産資源を守る取り組みが強化されていくことが計画されている。そこで漁業関係者は、どんな規制にも対応できるような、新たな漁の方法や漁具を改良していく必要がある。
英国のSafetyNet Technologies社は、ハイテク化された漁網の開発を行っている新興企業で、基準に満たないサイズの魚が網にかからない技術を考案している。
網の中に、魚が反応する光線を発するデバイスを取り付けて、小さな魚が網にかかった時には、その光によって網から抜け出せる出口に誘導するものだ。
従来の漁業では、網にかかった魚の8~25%が、商品価値が無い小魚のため廃棄されているが、それを捕獲せずにリリースできれば、無駄に漁獲量を増やすことなく、将来の水産資源を育てることにも役立つ。しかも、船上で魚の仕分けをする手間を減らせるため、漁師の作業効率を高めることにもなる。
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