JNEWS会員配信日 2014/8/29
シェアリングサービスは、オンライン上のプラットフォームばかりではなく、リアルな場でも行われている。具体例として、自家製の食品を交換し合う「フード・スワップ」というイベントがある
米国でも家庭菜園を始める人が増えており、そこで収穫された野菜、果物、卵などから、ジャム、ジュース、パン、ソーセージ、チーズ、ドレッシングなどの自家製食品を作ることが流行り始めている。最初は、家族のために作っていたものを、同じように自家製食品を作っている人達が集まり、物々交換をすることで、食生活を豊かにしていこうとするのが、フードスワップの主旨である。
その仕掛け役となっているのが、「Food Swap Network」という団体で、フードスワップイベントの開催方法をマニュアルとして公開している。
■Food Swap Network http://foodswapnetwork.com/
スワップイベントの発起人となるホストは、公式サイトとしてフェイスブックページを作成し、ツイッターやブログも併用しながら、地元の人達に向けた情報発信からスタートする。次に、物々交換が可能な自家製食品のガイドラインを作成し、イベント日時を決めて、会場(地域のコミュニティセンターや公園など)を確保した後に、参加者を募集するという流れ。参加の受付は、イベント管理サービスの「Eventbrite」を使うことが推奨されている。
参加者は多くても40人以内、10〜15人程度が円滑に物々交換ができる規模だという。イベントは非営利で行われるのが原則だが、会場を借りたり、備品を揃えるのに必要な経費を捻出するため、参加者に対して若干の入場料を請求したほうが、イベントの運営は上手くいくとのこと。
フードスワップの活動は、2011年頃からスタートしたものだが、各地のイベントホストがSNSで連携しあうことにより、活動の輪が全米各地に広がりはじめている。
《各地のフードスワップイベント》
■Los Angeles Food Swap(ロサンゼルス) https://www.facebook.com/LAFoodSwap
■San Diego Food Swap(サンディエゴ) https://www.facebook.com/sandiegofoodswap
■Santa Monica Food Swap(サンタモニカ) https://www.facebook.com/SantaMonicaFoodSwap
フードスワップのようなシェアリングは、自家製の食品を作っている者だけが参加の対象になっているが、それ以外でも、手作りの洋服と自家製食品を交換したい、家の修理をすることができるが、そのスキルと、他のモノやサービスとを交換できないか?といったニーズも生じてくる。
■この記事の主な項目
●シェアリングユーザーの成長過程とは
●欧米シェアリング人口の割合と市場規模
●シェアリング経済で形成される信用社会の仕組み
●入会条件で決まるシェアコミュニティの価値
●自家製食品をシェアするフードスワップ
●多様なスキルを交換するためタイムバンキング
●タイムマネーによる労力の取引交換
●脱マイカー世代を取り込むタクシー業界向け集客支援ビジネス
●シェアリングエコノミーのエリート層と新たな信用社会
●安全コストを意識したカーシェアリング事業の採算と転換期
●スキルシェアリングによる労働市場のセカンダリーマーケット
■この記事の完全レポート
・JNEWS LETTER 2014.8.29
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