環境ビジネス・エコビジネス事例集
  
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  大学の農学部などを卒業した後、フリーランスの農業者として起業する方法がある。彼らは、家庭菜園オーナーに有機栽培の方法を指導したり、農作業の代行をすることにより、月々のコンサルティング料や作業料を得る形になっている。
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家庭菜園による自給自足と
土地を持たないフリーランス農業者
JNEWS会員配信日 2013/3/13

 家庭農園の人気に伴い、プロの農業者の中ではコンサルタントや指導者に転身する人達もいる。「Your Backyard Farmer」は、自前の農場を持たない二人のフリーランス農業者によって経営されている。彼らは、個人の家庭農園をクライアントとして、週1回のペースで巡回して農作業を行っている。その際には、有機栽培の指導やアドバイスも行い、それ以外の日は各家庭が作業を担当する。

このビジネスは、二人のフリーランス農業者によって経営されている。政府系のボランティア団体で働いていた経験があり、子どものための農園作りや、地域の学校での農作業指導をしていた。自分自身も家族の食材のために家庭菜園をしており、収穫物の一部を慈善団体に寄付している。

この方式であれば、大学の農学部を卒業した若者でも、自分の農地を持たずに起業をすることが可能だ。依頼する家庭側でも、プロのサポートを受けながら、年間を通して安定した収穫が期待できるため、素人が独力で栽培をして失敗するよりも、労力と時間を無駄にすることがない。


こうしたフリーランス農業者のことは「バックヤード・ファーマー」と呼ばれて同業者が増えてきている。彼らは、家庭農園の設計や、1回毎の農作業報酬を収入源にしており、その農園で収穫された作物は、すべてクライアントのものになる。

《家庭農園を巡回するフリーランス農業者》

 

ロサンゼルスにある「Farmscape」は、このスタイルによるアーバンファームのベンチャー企業で、2009年の創業以来、300ヶ所以上の家庭農園を設計し、その中の150ヶ所で継続的に農作業をサポートしている。同社には、10名以上のプロの農作業者が所属しているが、いずれも大学で有機栽培を学んだエリート達である。

有機農業をビジネスにするには、土地の確保や生産量の問題から難しいが、個人宅の家庭農園を開発して、それを維持していくための作業代行や指導をする仕組みであれば、収益が安定するため、企業の事業としても手掛けやすくなる。



この記事の核となる項目
 ●なぜ都市での農業が注目されているのか?
 ●地域別の一日あたり野菜摂取量からの分析
 ●アーバンファーム経営の特徴と利点
 ●家庭菜園とレストランとの仲介ビジネス
 ●土地を持たないフリーランス農業者の登場
 ●企業が手掛けるアーバンファームの収益性
 ●アーバンファーム企業の成功ビジネスモデル
 ●都市の屋内で行われる魚の養殖ビジネス
 ●CSAとワークシェアの融合による食料調達
 ●お金を使わずに豊かな生活を追求する新ライフスタイル
 ●欧州ワイン農家が守る「信用」の築き方と新ビジネス
 ●米は買わずに「貰う」自給自足型農業コミュニティ事業


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JNEWS LETTER 2013.3.13
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