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ChatGPTをデジタルアシスタントにした仕事と学習の革命

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JNEWS会員配信日 2023/3/18

 イーロンマスクが設立に関わり、マイクロソフトが10億ドル超の出資をした人工知能研究機関の OpenAIが開発する「ChatGPT」は、2022年11月末にプロトタイプが公開された後、2023年1月にはユーザー数が1億人を超したと報じられ、過去最速の速さで成長するネットサービスとして注目されている。

ChatGPTは、従来の検索サービスのようにキーワード入力をすると、該当サイトのリンクが表示されるのではく、ユーザーが質問した内容について、AIが流暢な言葉で回答してくれる。最も得意としているのは英語だが、多言語に対応しており、日本語でも無料で利用することができる。

ChatGPT

ChatGPTが持つ知識は、多数のWebサイト、書籍、ニュース記事、Wikipedia、電子メールなどから大量のテキスト情報を機械学習させたトレーニングデータの蓄積によるもので、検索ユーザーはその中から調べたい情報を対話方式で引き出すことができる。ChatGPTの言語モデルは、文章の前後にある文脈を理解して、次に来る単語を予測するため、自然で流暢な言葉でユーザーの質問内容に答えていく。

AIが自律した考えを持つわけではないが、膨大な知識を学習して、質問に対して迅速な回答をすることについては、既にChatGPTは人間の能力を上回っており、様々な分野での活用が期待されている。

たとえば、難しい試験問題を解くのは、エリート大学の平均的な学生レベルで得意なことが実証されている。米ミネソタ大学ロースクールでは、憲法、不法行為、課税、従業員の福利厚生、という4分野の試験問題(選択問題と作文)をChatGPTに解かせたところ、同大学の学生と同水準で司法試験の合格ラインをクリアーすることができた。ミネソタ大学のロースクールは、卒業生の93%が1回目の司法試験で合格する、米国内で2番目に優秀な学校である。

ChatGPT Goes to Law School

また、スタンフォード大学医学部では、1人の医学生を患者と見立てて、受験者が模擬診察をする臨床推論試験において、ChatGPTは総合スコアが72点で合格したことを発表している。この試験では、患者が説明する症状や身体の所見から、考えられる病気の仮説を立て、必要な検査の選択、検査結果の分析、治療方法の立案までが問われる内容となっている。

■Can a Chatbot Pass a Medical School Final?

しかし、これらの結果は将来的に、弁護士や医師の職を奪うものではなく、上手に活用することで、優秀なアシスタント役になることを示唆している。ChatGPTの回答は100%正確なものではなないため、それを把握した上で利用すれば、多忙な専門家の良きパートナーになれるという立ち位置だ。

弁護士事務所では、法律相談の自動応答システムにChatGPTを組み込むことで、初歩的な相談対応の負担を減らすことや、判例分析、裁判所に提出する文書の作成などにChatGPTを活用すれば、弁護士は自分のリソースを「裁判をどう戦うか」という訴訟戦略に集中させることができる。

医療機関でも、ChatGPTによる医療相談システムを構築すれば、一般的な健康相談の質問にはAIが回答できるようになり、医師は深刻な患者の診察に専念することができる。米国では、ミネソタ州、アリゾナ州、フロリダ州などで複数の病院経営をするMayo Clinic(メイヨークリニック)」が、既にChatGPTによる医療相談サービスを開始している。

ChatGPTの活用ができるのは、高度な専門職ばかりでなく、個人が副業で活用して収益を上げる事例が、ここ数ヶ月の間で急速に増えてきている。ChatGPTには機能的に未成熟であったり、AIが個人情報を扱う問題もクリアーになっていない面もあり、企業よりも、フリーランスや副業者のほうが軽いフットワークで、様々な活用アイデアを生み出している。

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JNEWS会員レポートの主な項目
・AIが量産するテキストコンテンツの価値
・デジタルアシスタントとしての可能性
・OpenAIを活用した視覚障害者アプリの開発例
・ChatGPT APIによるAIチャットの開発テーマ
・AIチャットシステムの運用コスト
・ChatGPTトークンの単価設定について
・OpenAI社のビジネスモデルと組織構造
・プロンプトエンジニアという新職種
・画像生成AIを活用した副業モデル
・プロンプト人材への将来需要について
・テック不況で加速するビジネスモデル再構築
・AIロボットを味方に付けるフリーランスのリスキリング

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