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新文化として広がるライブ配信の楽しみ方と収益構造

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新型コロナウイルスの流行拡大により、消費者は外出を極力控えるようになり、飲食業界には深刻な影響を与えるようになっている。その中でも、各種の宴会やは軒並みキャンセルされており、今年は年度末の「送別会」も自粛される風潮が高まっている。

その一方で、新たな文化として広がり始めているのが、各種のSNSでインフルエンサーによる生ライブ配信が行われ、ユーザーがそこに参加して交流を深める、余暇時間の楽しみ方である。もともとは、中国やアジアの若者から人気化してきたものだが、コロナショック以降は、日本でも素人インフルエンサーによる、様々なライブ配信が行われるようになってきている。

【生配信ライバーの影響力と収益源】

 Z世代(現在の16~24歳)は、SNSとネット動画を上手に使いこなすのが特徴だが、彼らの中では気軽に「ライブ配信」を行うムーブメントが起きている。これは Instagramや Twitterに新機能として追加されたライブ配信機能を活用して、自分のフォロアーに向けた生中継を行うものである。特別な機材は使わずに、スマホアプリだけでライブ配信が行えるため、YouTubeに動画配信をするよりも敷居は低い。Z世代の中では、ユーチューバーよりも、ライブ配信者(ライバー)のほうが人気は高くなっている。

ライブ配信で使われるSNSアプリは、国によっても違いがあるが、台湾、香港、マレーシア、インドネシアなどのアジア圏で急速にユーザー数を伸ばしているのが、台湾の起業家が2015年に開発した「17Live(イチナナライブ)」というスマホアプリで、累計4,000万ダウンロードされている。2017年9月からは日本版もリリースされて、女子高生(17歳以上)から20代前半の女性から人気となっている。

17Liveでは、すべてのユーザーがライブ配信者となることができて、ライブ中の視聴者とはチャットでフォロアーとのコミュニケーションもできる。ライブ配信する映像にはビューティ機能が付いているため、女子は自分を可愛く表現することができ、男子のファンも集めやすい。さらに、ライブで収益が得られる道が築かれていることが特徴である。さらに最近では生ライブ配信の視聴者層が40~50代にまで広がってきている。

YouTubeでは、動画に挿入される広告が主な収入源になるが、17Liveでは視聴者(リスナー)から与えられるギフトポイント(投げ銭)が主な収入源になっている。
このギフトポイントは、Facebookのユーザーが、投稿者のコメントや写真に対して行う“いいね”を、より能動的にしたもといえる。

具体的には、日常のおしゃべりや、料理や化粧をしたり、買い物の様子をライブ配信する中で、視聴者からの“いいね”の気持ちとして、ギフトポイント(1回につき約50円~数万円)が貰えたりする。視聴者が増えるほど多くのポイントを獲得できるようになるため、ライブ配信へのモチベーションは高くなる。

一方、リスナーにとっては、ギフトを贈ったことがライブ画面上に表示されるため、ライブ配信者に対して自分の存在感を示すことができる。他のリスナーよりも高額のギフトを贈ろうとする心理も強くなり、これは、アイドルに入れ込むファンの心理と共通したものといえる。

ライバーにとっては、自分のファンを増やしながら、収入も得られる。視聴者が増えるほど多くのポイントを獲得できるようになるため、ライブ配信へのモチベーションは高くなる。カリスマ的なライブ配信者になると、1回の配信で5万円前後を稼ぐことができると言われ、1日1回の配信を毎日続ければ150万円の収入を稼げる計算だ。

【多様化する生ライブ配信の媒体とユーザー層】

ユーチューバーの中でも、コロナショック以降は動画に広告が付きにくくなっていることから、ライブ配信による「投げ銭」が新たな収益源として注目されている。
YouTubeにもリアルタイムで視聴者と交流できるライブ配信機能があり、「視聴者ファンディング」という投げ銭機能も用意されている。

視聴者ファンディング(投げ銭)の使い方は、ユーザーによっても異なり、純粋に配信者を応援したいという気持ちによるものに加えて、映像と同時に行われるライブチャットの中で、自分の質問や発言を取り上げて欲しい場合に、自由な金額を設定して投げ銭を行うこともある。

チャンネル登録者が10万人を超すレベルの人気ユーチューバーになると、1回のライブ配信で1000~5000人程度の視聴者を集めることも可能で、リアルイベントを超す規模の影響力を持ち始めている。その中で投げ銭収入が数万円の規模になってくると、1回あたり1~2時間のライブ配信を行うことの収益的なメリットも見えてくる。

コロナショックによって、消費者の生活スタイルが大きく変わったことは間違いなく、ウイルスの流行が次第に沈静化していく中でも、外出を控える風潮は長期化していくことになるだろう。しかし、その中でも消費者の行動は完全に停止するのではなく、新たな娯楽を楽しんだり友達と交流できる方法は考案されて、そこに経済的な活動も生まれてくる。

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