故人が残したネットの収益アカウント、電子マネー、仮想通貨などの相続が新たな問題として浮上。これらの電子的な資産は「デジタルエステート」と呼ばれ、 パスワードの継承や電子口座の名義変更など安全を行える専門家へのニーズが高まっている (JNEWSについて
ネット社会で拡大するデジタル資産の価値と遺産相続の形

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JNEWS会員配信日 2019/3/14

 日本国内では年間に137万人が亡くなっている。死亡者数が出生数を上回ったのは2006年のことで、この頃から、葬儀や終活に関するビジネスも急成長してきている。その中で最も規模が大きいのは「相続」の分野である。

国税庁が公表している「相続税の申告状況」によると、年間に申告される相続財産は、年間で15兆円もの規模がある。ただし、相続税は一定の資産水準を超さなければ申告義務は生じないため、これは相続税の課税対象者(死亡者の約8%)に限定されたデータである。


相続市場の全体を把握できる統計は意外と少ないが、フィデリティ退職・投資教育研究所が、遺産相続を受けた5000人に対して行ったアンケート調査(2016年)の中で、1件あたりの平均相続額は3,548万円(ただし中央値は1,086万円)で、相続市場規模は46兆円と推計している。相続資産の内訳は、およそ2割が現預金(死亡保険金を含む)、3割が不動産、1.5割が有価証券となっている。

《相続資産の内訳》

相続人5000人アンケート(フィデリティ退職・投資教育研究所)

相続市場の中では、相続対策に関するアドバイス、資産管理の代行、遺言書の作成~管理、遺言の執行などをする仕事があり、信託銀行の担当者、弁護士、税理士、司法書士、行政書士などが、相続の専門家としても活動している。

その中でも、故人が残した財産目録の作成、預金口座の解約手続きや、不動産の名義変更をして、遺言に基づいて相続人に遺産を分配していく代理人(遺言執行者)の報酬は、最低でも20~30万円、相続財産が多ければ数百万円になる。

民法の中では、未成年者や破産者でなければ、無資格でも遺言執行者になることが認められているが、大切な財産を扱う仕事になるため、身内以外の第三者に任せる場合には、法律に詳しい士業や、信託銀行に依頼するのが一般的である。

《遺言執行者が行う役割》

相続手続きの中で、新たな問題として浮上しているのが、デジタル資産の扱いである。故人が使用していたPC、スマートフォン、SNS、クラウドサービス、オンライン金融口座、電子マネーアプリなどには、様々なデータが記録されており、生前に設定されたパスワードによって守られている。

これらのデータは、不動産(土地・建物)のように法律に基づいた登記がされているわけではないため、利用者本人が亡くなれば、そのまま消滅してしまうか、権利の譲渡が曖昧になってしまうことが多い。しかし、最近では仮想通貨のように、現預金や有価証券と同等の価値を持つ電子的な資産が登場しているし、前号で特集したように、収益化に成功した SNSアカウントも資産としての価値を高めている。

海外では、電子的な資産が「Digital Estate(デジタルエステート)」または「Digital Asset (デジタルアセット)」と呼ばれるようになり、相続の対象になってきている。そこでは、デジタル資産を安全に管理したり、弁護士などと連携してデジタル資産の承継をサポートする専門家も登場してきている。この市場は、日本では未開拓の領域であるが、これからニーズが高まっていくことは間違いない。では、具体的にどんなデジタル資産が価値を持ち、どのように相続されていくのかを、本レポートでは解説しています。

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JNEWS会員レポートの主な項目
・デジタル相続の潜在市場と管理ツール
・パスワードのデジタル承継方法
・プロ向けデジタル資産管理ツールの販売ルート
・遺言書に代わるデジタル資産管理市場
・ブロックチェーンによる不動産取引の変革
・ブロックチェーン登記で変わる中古車の資産価値
・ブロックチェーンによるクラシックカー投資の手法
・デジタル資産として価値が高まる死後の医療情報
・フリーランスにとってのアカウント資産と報酬単価の育て方
・無宗教派の台頭で変わるエンディング市場と寺院経営
・人生最後の資産「生命保険」を買い取る投資ビジネス
・エンディングノートを起点とした終活ビジネスと遺言形態
・高齢オーナーよりも長生きする愛犬向け遺言信託サービス

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