世界の防犯・監視カメラ市場は年率14%のペースで急成長。この市場はクライアントのニーズが細分化されているため、すべてを大手企業が独占するのではなく、ハードの設置、アプリの開発やカスタマイズなど、中小のビジネスも成り立ちやすいのが特徴
AIで進化する監視カメラの世界市場と中国メーカーの台頭

JNEWS会員配信日 2018/4/17

 近年の犯罪捜査では、カメラの映像から解決に繋がるケースが増えている。警察庁の発表によると、2017年上半期の刑法犯摘発件数((16.1万件)に対して、防犯カメラの映像が容疑者の特定に結び付いた割合は7.4%となっている。

日本では、1995年の地下鉄サリン事件を境にして、駅や空港、公共施設、幹線道路への防犯カメラ設置が進められている。国や自治体では、地域の町内会や商店街に対しても、カメラや録画装置の設置にかかる費用の1/2~3/4を補助金として支給する形で普及を進めている。その他に小売店や民間施設、家庭用も含めると、正式には公表されていないものの、日本国内には既に 300万台以上の防犯・監視カメラが設置されているとみられている。

これらのカメラはアナログからデジタルへの移行が進んでおり、クラウドと連携したIoTデバイスとして機能しはじめている。歩行者の数を自動カウントしたり、人物の特徴までを把握することが可能になっている。その中でも「顔認証」の技術が、防犯・監視カメラの用途を飛躍的に拡大させるとみられている。

2017年10月から羽田空港に設置された「顔認証ゲート」は、パスポートの顔写真と、ゲートに内蔵されたカメラが撮影した映像とを照合して、同一人物か否かの判定をすることができる。パスポートの写真は10年間使われるため、化粧やメガネの有無、加齢による顔の変化にも対応した顔認証システムが導入されている。
このシステムは、日本人の出帰国手続きを効率化することが目的で、審査官は外国人の厳格な入国審査に時間を割けるようになる。

その他にも、顔認識システムの用途としては、万引き防止、来店客向けのマーケティング、社員の勤怠管理など活用できる範囲が広い。

《顔認証機能付きネットワークカメラの主な用途》

  • 不審者の発見、監視
  • 小売店の万引き対策
  • 金融機関などの防犯対策
  • 従業員の勤怠管理
  • 来店客の性別、年齢判定
  • 歩行者の属性に合わせた広告やクーポン配信
  • 上得意客への接客、おもてなし
  • 高齢者の徘徊者探索
  • 遊園地、イベント会場での迷子探し
  • オフィスや工場での入室管理

海外でも、テロへの防犯対策が強化されて以降、顔認識システムの需要は高まり、市場調査会社「Markets and Markets」のリサーチによると、世界の市場規模は2016年の33.7億ドルから、2020年には77.6億ドルと、年率13.9%のペースで成長していくことが予測されている。顔認識技術を含めた、防犯・監視カメラ市場の特徴は、クライアントのニーズが細分化されているため、すべてのシェアを大手企業が独占するのではなく、カメラの開発、ハードの設置、アプリの開発やカスタマイズなど、多様なカテゴリーで中小のビジネスが成り立つことである。


※監視カメラによる人物の検出と照合(Hikvision)

帝国データバンクが、日本国内の防犯・監視カメラ関連の事業を主力している業者(158社)を調査した結果(2013年)でも、トータルの売上高(857億円)に対して、年商10億円未満の中小業者が9割を占めている。東京五輪に向けても防犯対策は強化されていることから、この市場が成長していくことは間違いないが、具体的には、どんなビジネスが成り立つのかを、JNEWSレポート本編では解説しています。

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JNEWS会員レポートの主な項目
・中国がリードする防犯・監視カメラ市場の動向
・顔認証カメラシステムの方向性と課題
・日本発、顔認識システムの実力と活用範囲
・治安重視とプライバシー保護の逆相関について
・防犯カメラ市場の業界構造と流通ルート
・監視カメラメーカーが形成する代理店制度の仕組み
・異業種からの防犯カメラ市場参入の視点
・防犯強化の補助金を活用した監視カメラの売り込み
・入札方式で獲得する公共施設の監視カメラ設置案件
・自動運転テクノロジーが形成する新たな自動車業界の組織図
・公共機関5千団体へ防災用品を売り込める入札ノウハウの開拓
・世界標準化する「子どもの留守番禁止」ルールと安全対策市場
・知的財産として浮上する営業秘密の価値とスパイ対策市場

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JNEWS LETTER 2018.4.17
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