第4次産業革命の起点となる5G通信の影響力
JNEWS会員配信日 2017/12/18
人工知能やロボットがビジネスの枠組みを変える話は各所で語られているが、ボトルネックになっているのが、デバイスに装着されるセンサーとクラウドサーバーとの間で遠隔通信をする速度の問題である。現状では、スマートフォンでも使われている LTE(4G)が最速の回線になるが、これでは送受信するデータ量の制約で、人間の分身となるような作業を任せるところまではできなかった。
しかし、2020年からの実用化が計画されている「5G(第5世代移動通信システム)」では、4Gよりも100倍近く高速な10Gbpsを超える通信が可能になる。それに伴い、様々な機械を遠隔から操作したり、人工知能とIoTを連携させた無人システムも現実的なものになってくる。
5Gの実用化に向けては、世界(米国、欧州、日本、中国、韓国)で統一された通信規格が整備されて、関連機器の開発が進められている。各国の政府は、AI、IoT、5Gの融合によって起きる変革を「第4次産業革命」と捉えて、主導権を取りたいと考えている。そのため2020年を節目に、世界のビジネス環境は激変していくことになりそうだ。
※出所:European Commission(欧州委員会)
世界の移動通信会社を束ねる業界団体「GSMA」では、2020年からの5年間で 5G通信は11億回線(モバイル回線の3割)にまで伸びると予測しており、労働環境にも様々な変化が起きる。その影響が及ぶ範囲は、既にオンライン化が進んでいる小売業や金融業の他にも、これまでは人手に頼ってきたサービス業、製造業、農業、医療・福祉などリアルな業界にまで広がるのが特徴である。
第4次産業革命では、労働者が行ってきた仕事をAI搭載のロボットが担当できるようになり、企業は人件費を削減できるようになる。それに伴い、雇用が失われる職域が増えることは事実であるが、新たに創出される職業もある。これからの仕事は、ロボットとどう関わっていくのかにより、年収面でも明暗が分かれることになるだろう。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です。正式会員の登録をすることで詳細レポートにアクセスすることができます → 記事一覧 / JNEWSについて)
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