リアルに回帰するソーシャルクラブの事業形態
JNEWS会員配信日 2017/6/5
SNSを使えば様々な人との交流ができる時代になったものの、ネットに依存した生活はどうしても内向的になり、リアルな友達や仲間を作れる機会は、昔よりも減っている。国 土交通省が毎年行っている「全国都市交通特性調査」では、1日の中で目的をもって移動する外出回数(トリップ 数)を調査しているが、最新のデータでは外出回数が過去最低となっている。
職場の上司や同僚とのコミュニケーションにも変化の兆しがある。サラリーマンの伝統的なコミュニケーション方 法といえば「飲み会」だが、近年では飲み会の文化も衰退してきている。それは統計からも明らかで、酒税を管理す る国税庁のデータでも、成人1人あたりの酒類消費量は20年前と比べて2割以上減少している。「家飲み」と「外 飲み」の割合でも、昔は4:6で外飲みのほうが多かったが、最近は、家飲み派が過半数を上回っている。
もちろん、アルコールに人間関係を円滑にする効果があることは認めつつも、これからは、人との出会いや付き合 い方にも、従来の「飲み会」とは異なる多様な選択肢が求められるようになる。
そうした中で、趣味の集まりとして「読書会」も密かなブームになっている。定期的に開催される読書会では、主催者が課題本を毎回決めておき、参 加者は、その本を事前に読み込んでから出席することで、会の中では、深い感想を話し合えるようになる。共通の本を通して、考え方や価値観が合う人 とは友達になりやすく、読書会が、職業や世代を超えた友達作りや、婚活を意識した出会いの場としても注目されてきている。
いつの時代でも、人と繋がりたいと思うのは、人間の本能ではあるが、「友達を作ること、出会うこと」を第一の目的と した集まりは長続きしない。それよりも、仕事や趣味の活動を通して、価値観の合う者同士が自然と引きつけ合うような 生態系を作ることが、ネットとリアルを融合させたコミュニティビジネスの本流になっていくことが予測されている。そ れは、「ソーシャルクラブ」として、海外では多様なコミュニティが形成されるようになっている。
ソーシャルクラブの原型は、1900年代初頭に流行った会員制の社交クラブだが、この仕組みを現代版のコミュ ニティにアレンジすることは、集客に悩む飲食店や小売店のビジネスを再生することにも役立つ。(この内 容はJNEWS会員レポートの一部です。正式会員の登録をすることで詳細レポートにアクセスすることが できます → 記事一覧 / JNEWS について)■JNEWS
会員レポートの主な項目
・手芸愛好者によるニットクラブの広がり
・スポーツをテーマにしたソーシャルクラブの仕組み
・ソーシャルクラブ運営によるローカル店舗の経済効果
・サイクリストが生み出すサイクルカフェの新業態
・ソーシャルギャザリングで生じる合宿ビジネス
・仕事の人間関係を再生するコーポレートリトリート市場
・営業社員から在宅エージェントに移行する旅行業界
・eフードビジネスによる中小飲食店の生き残りと再生
・ブラック企業から脱する社員満足度の高め方と新ボーナス制度
・サバティカル休暇を活用した社員のモチベーション向上策
・朝の人付き合いを演出する朝食サービスと朝コミュニティ
・顧客クラブの育成で伸びる市場と欧米から学ぶクラブ経営
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