リアルとデジタルを繋ぐ店舗向けARスマートミラー
JNEWS会員配信日 2017/1/17
高額商品を販売する小売業者ほど実店舗の役割は大きく、ブランド価値を高める上でも、店舗をやり続ける利点はある。ただし、店舗に求められる機能は、昔とは違うため、実店舗の中にも先進的なテクノロジーを導入していくことが必要だ。これは「インストアテクノロジー」と呼ばれて、30~50億ドル(約3,700~5,700億円)の市場になることが見込まれている。
インストアテクノロジーとして活用できる技術には、来店客のスマートフォンに情報を配信できるビーコンシステム、来店客の性別や年齢、店内の行動パターンを分析できる3Dカメラシステム、商品の在庫数や人気の動向を分析できる電子商品棚(スマートシェルフ)など多岐にわたる。
その中でも、AR(拡張現実)を実店舗に導入することで、消費者のリアルとデジタルの購買行動を結び付けることができる。米スタートアップ企業の「Oak Labs」では、アパレル店舗の試着室にある鏡にAR機能を組み込んだ“スマートミラー”を開発している。
アパレル売り場の試着室は、顧客が商品選びの意思決定をする重要な場所であるが、プライバシーの面から、店員が深くは入り込めない。そこで非対面式の接客システムを導入したいという潜在ニーズが高い。
Oak Labs社のスマートミラーは、顧客が試着室に持ち込んだ服のRFIDタグを介して、商品の詳しい情報を鏡に映し出すことができる。サイズや色違いの在庫状況もミラー上で確認することができ、表示をクリックすれば店員に試着室まで届けてもらえる。試着をして気に入れば、その場でスマホから代金決済を完結させられる。
アパレル店舗では、会員顧客がどの服を試着したのかをデータとして蓄積して、類似の商品が入荷した際には、メールやアプリでメッセージを送信して、自宅からオンライン注文をしてもらうような、オムニチャネル型の販売モデルを構築することにも役立つ。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です → 記事一覧 / JNEWSについて)
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