スマートフォンからの検索に対応した屋外広告が「アウトオブホームメディア(OOH)」としての媒体価値を高めている。従来の看板広告をアナログからデジタルに進化させて、様々なマーケティング展開が期待されている。
外出中の消費者を取り込むアウトオブホームメディア

JNEWS会員配信日 2016/9/13

 街を歩けば様々な広告看板を目にするが、現在の屋外広告市場は、日本国内で約3,100億円。それに、通勤や通学客をターゲットにした電車、バス、駅などの交通広告を合わせると 約5,000億円の市場がある。インターネット広告の市場が急成長しているのに対して、屋外広告は横這いで推移しているのが特徴。しかし、電子化した看板からスマホユーザーの誘導が可能になると、この市場も大化けする可能性がある。

《国内広告市場の推移》

    テレビ インターネット 屋外広告  
  2008年
2010年
2012年
2014年
2015年
19,092億円
17,321億円
17,757億円
19,564億円
19,323億円
6,983億円
7,747億円
8,680億円
10,519億円
11,594億円
6,204億円
5,017億円
4,970億円
5,225億円
5,232億円
 
  ※屋外広告の市場規模は、交通広告も含めたもの
※出所:日本の広告費(電通)

アウト・オブ・ホーム・メディアとして捉える屋外広告は、アイデア次第で新たな媒体を開拓することができる。たとえば、海外で流行始めている「モバイル・ビルボード」は、人力の自転車に、1×2メートル程度の広告トレーラーを取り付けて市街地を走るもので、移動するスピードが緩やかなことから、歩行者をターゲットとした広告媒体として適している。

広告掲載用のトレーラー(台車)は、1,000ドル以内(約10万円)でキットが販売されているため、スモールビジネスとして開業することも容易だ。広告の原価コストが安いため、クライアントに提示する広告料も安く設定することができる。
さらに、自転車のライダーが持つスマートフォンの GPSで、移動する広告の位置情報をリアルタイムでクライアントに通知できるのも、他の広告媒体には無い強みにすることができる。



広告を出稿したい企業は、テレビやネットの広告効果が落ちていることから、新たな媒体を開拓したいと考えている。広告は新しい方法ほど、注目度や話題性は高くなり、口コミも広がりやすいことから、スマホユーザーが屋外で利用できる、アウト・オブ・ホーム・メディア(OOH)の開拓には、大きな潜在市場が眠っている。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です。レポート本編では、アウトオブホームメディア開発の詳細を解説しています記事一覧 / JNEWSについて

JNEWS会員レポートの主な項目
 ●マイカーを広告媒体とする事業モデル
 ●屋外看板を拠点としたWiFiマーケティング
 ●アウト・オブ・ホーム・メディアの開拓商機
 ●デジタル・アウトオブメディアの着眼点
 ●デジタル・アウトオブホーム(DOOH)の特徴
 ●人工知能と屋外広告ビジネスの接点
 ●都市の再開発とストリートファニチャー広告
 ●広告ブロック時代に求められるネットビジネスモデル
 ●超優良客を取り込むリアルタイムデータ分析ビジネス
 ●仮想空間の好立地を取引するプロダクトプレースメント

この記事の完全レポート
 ・JNEWS LETTER 2016.9.13
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