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  健康に配慮された飲料や食品を取り扱う自販機は「ヘルシーベンディングマシン」として米国でシェアを伸ばしている。学校や公共施設、企業のオフィスでは、ジャンクフードの自販機を撤去して、ヘルシー自販機に置き換える動きが加速。
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ジャンクからヘルシーフードへ変化する
自販機ビジネス
JNEWS会員配信日 2016/6/27

 市街地や幹線道路沿いの変化として最近気付くのは、自動販売機の数が少しずつ減少していることだ。顕著な変化ではないが、以前には設置されていた自販機が、その場所から撤去されていたりする。統計でも、国内の自販機台数(飲料)の普及台数と売上は伸び悩んでいることがわかる。

《飲料自販機の設置台数と売上高》

 ・2011年……253.0万台(2兆2,552億円)
 ・2012年……256.2万台(2兆2,558億円)
 ・2013年……259.3万台(2兆2,517億円)
 ・2014年……256.8万台(2兆1,935億円)
 ・2015年……254.8万台(2兆1,332億円)
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 ※出所:日本自動販売機工業会

自販機の売上が停滞している要因は、コンビニの普及によって、以前ほど路上の自販機で飲み物を買わなくなったことが大きい。特に、コンビニが 100円コーヒーを売り始めてからは、自販機でコーヒーを買う人が減少した。

しかし、飲料だけで年間2兆円、他の商品まで含めると4兆円以上の売上がある自販機ビジネスには、これからも成長の可能性が残されている。自販機は、利便性が高い場所に設置することで売上を伸ばせる“立地ビジネス”としての特性が強いため、コンビニとはバッティングせずに、新たな需要が見込める場所を探せば良い。

コンビニチェーンは全国に数千店舗を構えていることを強みとしているが、ほとんどの店が同じ品揃えでサービスも共通化している。それに対して、自販機は設置場所の利用者層に応じて商品構成をカスタマイズしていくことも可能だ。

その場所として有望なのが、企業のオフィスや工場などの「職場」だ。仕事中は買い物に出かけることができないが、喉が渇いたり小腹は空いたりする。そこで多くの職場では、何らかの軽食サービスを導入している。そこに向けては、職場にコーヒーサーバーをレンタルする「オフィスコーヒーサービス」や、菓子類やアイスなどをストックしておけるボックスを無償で貸与して、社員が利用した分だけ料金を請求する「置き菓子」形式のサービスが成長してきている。

このような職域市場は、アイデアと工夫次第で様々な商品を販売していけるが、米国で急成長してきているのが、「ヘルシー・ベンディングマシン(自販機)」の分野だ。

清涼飲料やスナック菓子は、空腹を満たすのには良いが、健康のことを考えれば、毎日は食べ続けないほうが良い。そこで、健康に配慮された食品を専門に売る自販機が売上を伸ばしている。


米国では、健康志向への高まりから、一日3食の食事だけでなく、軽食やおやつでも、人工の添加物を含まず、ローカロリーなヘルシー食品が人気だ。天然の果物や野菜を原料とした健康ジュース、糖質・脂質・塩分などを抑えたヘルシーなスナック菓子(スマートスナック)などは、単価が高くても人気の商品となっている。

コンビニ商品よりも、ヘルシーな食品を求めているターゲットは「マイクロマーケット(micro-market)」と呼ばれており、主に工場やオフィスで働く従業員に対して自販機で売る仕組みが構築されている。そのビジネスモデルについて、レポート本編で詳しく解説していこう。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です→記事一覧

JNEWS会員レポートの主な項目
 ●コンビニより付加価値が高いマイクロマーケット
 ●絞り込まれたマイクロマーケットのターゲット層
 ●急成長するヘルシー自販機の業界背景
 ●公共施設から排除されるジャンクフード自販機
 ●ヘルシー自販機にかかる経費内訳
 ●自販機オペレーターとしての起業モデル
 ●日本で自販機業界を変革するためのポイント
 ●無人で客単価を向上させるセルフサービス端末の開発
 ●eフードビジネスによる中小飲食店の生き残りと再生
 ●「いつものやつ」をリピート販売するコーヒー業界に学ぶ
 ●遊休スペースを売上に変える自販機オーナービジネスの仕組み

この記事の完全レポート
 ・JNEWS LETTER 2016.6.27
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