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  国内の個人向け保険は総契約高が850兆円の巨大市場。しかし、保険金の支払い額原資は3〜4割で、残りは代理店の人件費や営業マンへの手数料に使われている。そうした経費を圧縮した保険商品の開発がFintechのテーマになる。
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バックマージンに依存した保険業界の体質と
FinTech参入の視点
JNEWS会員配信日 2016/6/10

 セールスのスキルで起業したい人にとって、これまでの保険業界は成功できるチャンスがある分野だった。優秀な成績を上げたセールスマンや代理店に対して、豪華なホテルでの表彰パーティや、海外旅行などの賞品を与えているのは、今では保険業界くらいしか残っていない。

この資金源はどこから出ているのかといえば、それは紛れもなく、契約者が毎月払っている掛け金(保険料)である。日本では、ほぼ 100%の世帯が何らかの民間保険に加入しており、生命保険に限定しても、加入率は89.2%となっている。
1世帯あたりが払い込んでいる保険料の平均は年間で38.5万円と、家計収入が伸び悩んでいる中での負担はかなり大きい。

しかし、保険料のすべてが、病気や死亡の際に給付される保険金に使われているわけではなく、その中からは、保険会社が経営をしていくための経費や広告費、営業マンに対する歩合報酬などが含まれている。これを「付加保険料」という。
付加保険料の割合は具体的には公表されていないが、大手生命保険会社の場合で、およそ6〜7割とみられている。つまり、保険金給付の部分は3〜4割しかないのが実態。



保険業界では、営業マンや代理店に対して、魅力的な歩合報酬を提示することで契約件数を伸ばしてきたが、それは契約者にとって不利益となる面も大きい。歩合報酬のマージンが高くなるほど、割高な掛け金が設定されることになるし、営業マンは、自分の懐に入るマージン率の高い保険商品を勧める傾向が強くなる。

それでも、一般の生保加入者が、営業マンや代理店に相談している割合は高く、契約全体の7割以上を占めている。その理由は、保険商品の仕組みが複雑で、素人ではベストな選択を決めることが難しいためだろう。



近年では、複数の保険会社の中から最適なプランをアドバイスしてもらえる「保険ショップ(乗合保険代理店)」の業態が急速に業績を伸ばしているが、これも歩合報酬を収益源にしていることに違いはなく、手数料率の高い商品を勧めることが問題視されるようになってきた。

銀行窓口で販売する、貯蓄や相続税対策を目的とした保険商品も同じで、銀行員からの勧めで、顧客は定期預金のような感覚で保険契約をするが、そこからは5〜10%もの高い手数料が差し引かれている。利息がゼロの時代に、これはあまりに酷い。

現在の個人向け保険は、総契約高が 850兆円、年間の新規契約高で67兆円という巨額の市場だが、古い体質を踏襲したままの業界であり、デジタル化をしていくことで、保険商品の特徴を顧客自身が分析、比較検討したり、毎月負担している保険料を軽減することは可能だ。

それはまさしく、FinTechの事業テーマとなるものである。ただし、保険セールスに関連した法律の規制は厳しいため、保険業法に抵触しないビジネスモデルを構築していく必要がある。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です→記事一覧

JNEWS会員レポートの主な項目
 ●中途解約で損をする生命保険のカラクリ
 ●保険セールスの規制強化と保険比較サイトの問題点
 ●スモールビジネスに適した保険情報サイトの構築
 ●新たな保険商品への需要と関連ビジネス商機
 ●保険料と病気・事故のリスクを下げるソーシャル保険
 ●銀行店舗が無くなる日の到来、FinTechの台頭と金融業界の再編
 ●スポーツ団体と保険会社をクライアントにした安全ソリューション
 ●医療費の軽減を目的とした栄養カウンセリング事業への参入点
 ●8割が赤字に陥る健康保険組合の運営立て直しモデルの着眼点
 ●罰金と報酬で刺激するスポーツクラブのモチベーション向上策
 ●不安を商品として扱う専門家、リスクコンサルタントの実像

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