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  オンデマンドワークのプラットフォームは多様な職種に広がっているが、報酬や待遇面を争ってプラットフォームとワーカーとの間で訴訟が頻発してきている。さかのぼって議論されるのは、オンデマンドワーカーは、フリーランスか従業員かという問題。
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ギグ・エコノミーで形成される
オンデマンドワークの功罪と影響
JNEWS会員配信日 2016/1/23

 Uberのようなプラットフォームの登場により、自分の都合の良い時間に働いて収入が得られる「オンデマンドワーク」が可能な職種は広範囲に広がっており、その中で生じる経済圏は「ギグ・エコノミー(Gig Economy)」とも呼ばれている。

ギグ(Gig)とは、一回単位の契約で演奏する音楽家の仕事が語源になっているが、それがビジネス社会にも広がってきている。

フリーランスや個人事業者としての働き方は、昔からあったものだが、独立開業するには、ある程度の資金と、顧客獲得の営業活動を自力で行う必要があり、未経験者にとってのハードルは高かった。しかし、ギグ・エコノミーの中で次々と登場してくる仲介プラットフォームの中では、無資本の個人でも容易に仕事を受注することができる。

《オンデマンドワークのプラットフォームと職種例》

●Uber(個人タクシー代行)
  https://www.uber.com/
●Instacart(買い物代行サービス)
  https://www.instacart.com/
●handy(ホームクリーニングサービス)
  https://www.handy.com/
●taskrabbit(軽作業全般の出張サービス)
  https://api.taskrabbit.com/
●Tutor.com(オンライン家庭教師)
  http://www.tutor.com/
●urbansitter(ベビーシッター派遣)
  https://www.urbansitter.com/
●MINDBODY(フィットネストレーナーの出張サービス)
  https://www.mindbodyonline.com/
●Moveline(引っ越し作業者の出張サービス)
  https://www.moveline.com/

これらのサイトでは、スマホアプリにより仕事の受発注が常時仲介されており、ワーカーは都合の良い時間帯だけを選んで働くことができる。そのため、学生や主婦、副業をしたいサラリーマン、高齢者までが、空いている時間を収益化することが可能になってきた。


※出所:Uber公式写真素材

新サービスを立ち上げたい企業にとっても、オンデマンドワーカーの活用は人件費軽減の面で大きなメリットがある。米国でも、従業員の医療保険負担などが重くなってきているため、社員ではなく、オンデマンドワーカーとして採用したほうが身軽で、顧客に満足度の高いサービス提供していくことができる。

労使の双方にとって、ギグ・エコノミーは理想的なワークスタイルを構築できるはずだが、2015年頃から複数のサイトで、ワーカーとのトラブルが生じて集団訴訟へと発展してきている。

問題になっているのは、「オンデマンドワーカーはフリーランスか従業員か?」という点である。もともとフリーランスは、会社(クライアント)に縛られず働ける権利を持っているはずだが、プラットフォーム上のオンデマンドワークは、決められた料金体系と、作業マニュアルに従わなくてはいけない。

それなのに、実績ベースの報酬から、経費を差し引いた実質的な収入が、各州が定めている法定最低賃金を下回るのは違法ではないか?というのが、訴訟を起こしているワーカー側の主張だ。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です→記事一覧

JNEWS会員レポートの主な項目
 ●オンデマンドワーカーは起業家か労働搾取の被害者か?
 ●企業からみたオンデマンドワーカー待遇改善の損得勘定
 ●オンデマンド・プラットフォームを踏み台にした起業モデル
 ●マイクロ起業家の新たな生態系
 ●オンデマンド・プラットフォームとの共存と独立
 ●4極分化していくフリーランスの方向性について
 ●見直されるオンデマンド・プラットホームのビジネスモデル

この記事の完全レポート
 ・JNEWS LETTER 2016.1.23
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 ●多分野に広がるUber型ビジネスモデルの応用と付加サービス
 ●近未来の労働力不足を解消するオンデマンドワーカーの台頭
 ●個人でも立ち上げ可能なシェアリング・プラットフォームの開発
 ●スキルシェアリングによる労働市場のセカンダリーマーケット



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