JNEWS会員配信日 2015/7/14
飲食業の分野でも、3Dプリンターの導入は模索されており、将来的には調理のスタイルを変革する可能性が示唆されている。もともと、3Dプリンターはプラスチック樹脂などの原料を、CADデータに基づいて立体的に造形していく仕組みのため、原料を食材に置き換えれば、料理用として活用することは難しくない。
レストランが3Dプリンターを導入すれば、熟練した料理人に頼らなくても、顧客毎にカスタマイズされた料理を提供することも可能になり、新メニューや新サービスを生み出すことができる。
英国の新興企業が開発した「Choc Creator(チョコクリエイター)」は、チョコレートを原料とした3Dプリンターで、様々なデザインのチョコ菓子を作成することができる。たとえば、誕生日のギフトとして、立体的な似顔絵をチョコレートで作ったり、企業のロゴマークをチョコにして広告宣伝に活用することもできる。
3Dプリンターによる食品製造は「3Dフード」と呼ばれており、カスタマイズ可能なインスタント食品としても注目されている。NASA(米航空宇宙局)でも、新たな宇宙食として3Dフードの研究を進めており、3Dプリンターによるピザの製造などが実験されている。
3Dフードは、レシピとなるデータに基づいて様々な食品を出力することが可能で、さらに、原料とする素材の調合を工夫することで、健康や栄養価に配慮した料理に仕上げることもできることから、次世代のインスタント食品として巨大な市場に成長する可能性も秘めている。
3Dフードプリンターの開発メーカーにとっては、ハードウエアに加えて、原料なる食材ペーストを継続的に販売する収益モデルを目指している。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です)
■JNEWS会員レポートの主な項目
●中古車のシートをカスタマイズするビジネス
●人生ストーリーに合わせたカスタムジュエリー
●3Dプリンターで進化するジュエリー業界
●ボディスキャナーによる個客向けカスタムサービス
●体調によってカスタマイズする食品ビジネス
●3Dプリント・フードソリューションの世界
●調理道具をカスタマイズする発想
●海外から国内へ回帰する製造業に向けたローカル人材発掘
■この記事の完全レポート
・JNEWS LETTER 2015.7.14
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