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眠れるデータを発掘して収益化する
ビジネスモデルと着眼点
JNEWS会員配信日 2015/5/21

 「情報を制する者はビジネスを制す」という特性は、昔も今も変わらない。ネットで様々な情報が氾濫する時代になっても、ビジネスでライバルよりもリードするには、さらに質の高い情報を一足早く入手することが欠かせない。

価値の高い情報は、特別な者にしか入手できないのかといえば、そうではない。
成功している起業家は、誰もが入手可能な情報を、他人とは違う視点で捉えたり、独自の方法で加工、分析することで、価値の高い情報へと磨き上げることが得意だ。

たとえば、グーグルは、Webサイトに掲載されている情報をロボットが隅々まで収集することで、世界一の検索サービスを作り、そこに広告を挿入するビジネスモデルを確立させた。世界には10億件以上のWebサイトがあり、その内容の大半をグーグルはデータとして取得している。

フェイスブックでも、世界で約8億人がアクティブに毎日投稿する内容から、消費者の嗜好や流行のトレンドを分析し、それを企業の広告マーケティングへと活用できる仕組みを構築している。

このようにデータを扱うビジネスでは、データの数が多くなるほど多様な分析ができるようになり、情報の付加価値は高くなるが、膨大なデータの入手先は、検索エンジンやSNSだけとは限らない。これからのビッグデータビジネスにおいて、情報ソースとして考えられるのは、過去に出版されてきた紙の文献から、これから登場してくる IoTデバイスの各種センサーが自動収集するデータまで幅広い。

《ビッグデータの入手先と考えられる情報ソース例》

  • 過去に出版された紙の文献、書籍
  • エクセル、ワード、PDFなどで保存されているドキュメント
  • CD、DVDなどのメディアに保存されているデータ
  • ネットのアクセスログ、検索履歴
  • ソーシャルメディア上の投稿履歴
  • ECサイトの商品閲覧、購買データ
  • データストレージに保存されているデータ
  • 国や地方自治体が公開するオープンデータ
  • スマートフォン、モバイル端末の利用ログ
  • IoTデバイスのセンサーが自動収集するデータ
  • 屋外カメラ、防犯カメラの映像
  • 医療機器が収集する身体データ

ソースとなるデータは、無価値のまま眠っていることが多いが、その中から個人情報の属性を取り除いた匿名データとして加工、分析することで、様々なビジネスに活用できるようになる。

他社がまだ着目していない有望データを見つけ出し、それを無償で入手して独自の分析を加えることで、高価な情報に変えられるのが、ビッグデータビジネスの魅力であり、発想次第で未開拓の市場を掘り起こせる。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です)

JNEWS会員レポートの主な項目
 ●グーグルが予測する流行ファッション
 ●アーティストのブレイクを察知するビッグサウンド分析
 ●データ収集を目的としたクイズコンテスト
 ●駐車場の空車スペースを埋めるビッグデータ分析
 ●オープンデータを活用したモバイルアプリ開発
 ●ビッグデータ分析で変革するガン治療
 ●分野に広がるIoTデバイス開発の潜在市場
 ●売れ残りチケットを収益化するビッグデータ分析
 ●スポーツ業界から学ぶビッグデータ分析ビジネス

この記事の完全レポート
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