JNEWS会員配信日 2014/12/16
昭和の時代に活躍した有名人の訃報が頻繁に報じられるようになってきたが、そこで気付くのは、亡くなった後に、周囲の人達に迷惑をかけないよう、“死への準備”を周到にしている人が多いことだ。
人生の最期を迎えるにあたって諸々の準備をしておくことは「終活」と呼ばれ、前向きに取り組む人達が増えている。日本で65歳以上の高齢者人口は 3,186万人(2013年)となり、総人口の25%を超している。2035年には、3人に1人が高齢者になることから、終活市場がこれから拡大していくことは間違いない。
しかし、“死への準備”は、これまでタブー意識が強かった領域でもある。そこで経済産業省では、高齢者に限らず、広い世代の国民に対して、人生の最終章(ライフエンディング・ステージ)に備えた準備への意識改革を進めようとしている。
30代〜40代の若い世代でも、親と死別した時には、心理的な落胆に加えて、具体的な手続きで困ることや、相続トラブルが起こることも多く、死別に対する事前準備の必要性は高まっている。
経産省では、ライフエンディング・ステージに関わるサービス業者の育成と信頼性の評価を行うことで、終活市場を整備していこうとする方針だ。具体的には以下のような項目が、終活支援サービスとして挙げられる。
《ライフステージ別の終活サービス項目例》
○事前準備期
・終活についての情報提供
・セミナー、講演会の開催
・遺言書の作成
・葬儀の生前契約
・遺影撮影
・財産信託
○高齢期
・家事代行、訪問介護
・財産管理
・リバースモゲージ
・介護付き旅行サービス
○死別後(故人の家族)
・遺品整理代行
・葬儀
・遺産相続
・空家の管理、処分
・墓参り、墓掃除代行
終活サービスの大きな括りとしては、「葬儀や供養に関するもの」「お金に関するもの」「思い出作り」の3分野があるが、その人のライフスタイルや価値観、家族構成によっても、求められるサービスの項目や内容は異なってくるため、終活市場には多様な業界からの参入が可能である。
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■この記事の主な項目
●終活専門家としての起業方法と収益源について
●エンディングノートの制作と主な販路について
●エンディングノートを起点とした終活セミナーの運営
●オンライン遺言サービスへの需要と問題点
●急拡大する独身者向け終活支援の潜在市場
●終活ポータルサイトの構築における注意点
■この記事の完全レポート
・JNEWS LETTER 2014.12.16
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