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  ネット上のコンプライアンス(法令遵守)が重視される中で、自社のサイト内に他から盗用したコンテンツが掲載されていないかをチェックできるシステムへのニーズが高まっている。YouTubeの「コンテンツID」は、投稿されているすべての動画から、他人の著作権を侵害している部分をサーチして、ミュート(消音)やブロックをかけることができる。
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コンテンツ盗作発見システムへの需要と
著作権の収益化モデル
JNEWS会員配信日 2014/8/9

 STAP細胞に関わる騒動は、知的財産を扱う者にとって“対岸の火事”ではなく、いつ自分の身に降りかかるとも限らない。故意であるか否かは別として、他人の著作物を無断で転載、模倣してしまう可能性は誰にもある。

ブログを書く上でも、他人のサイトを参考程度に見ているつもりが、無意識のうちに、真似してしまっていることはよくある。完全なコピーとは違った「少しの模倣なら問題無いだろう」と本人は思っていても、無断で他人の作品を模倣したり、加工して発表することは、著作権法に抵触する恐れがある。営利・非営利を問わず、他人のコンテンツを無断借用することは“知財の窃盗”にあたる。

ネット上のコンプライアンス(法令遵守)が重視される中で、コンテンツの盗用は、最も信用を失う行為であり、それが発覚した時のダメージは大きい。注意が必要なのは、コンテンツの盗用者本人だけではなく、所属先の企業や、コンテンツを掲載した媒体にまで、賠償の責任が及ぶ可能性があることだ。

そこで、マスコミ、企業サイト、動画共有サイトなどでも、掲載するコンテンツに不正が無いかをチェックする著作権管理機能を強化していく必要性に迫られている。

YouTubeでは、「コンテンツID」というシステムを、の著作権者向けに無料で提供しており、自分(自社)のオリジナル作品を登録すると、それを不正にコピーや加工をして投稿されている動画をスキャンすることができる。発見された不正なファイルに対しては、ユーザーが閲覧できなようにブロックをかけることが可能だ。

ただし、著作権者とっても、無断で転載されたコピーファイルが、作品の良い宣伝やプロモーションになっていることがある。そこで、不正ファイルのすべてをブロックしてしまうのではなく、既に多数の視聴者が付いている動画に対して、著作権者が広告を挿入して収益化ができるオプションも、コンテンツIDの機能として用意されている。







著作権への意識が高まっている一方で、ネットには“共有”の文化があり、コンテンツがシェアされていくことで、広告以上の拡販効果があることから、どこまでのコピーや転載を認めるかの線引きは難しく、高度な著作権管理のノウハウやシステムが各分野で求められている。

この記事の核となる項目

 ●ゲーム実況動画による広告ビジネスと著作権管理
 ●コンテンツ・プレイジャリズムとは何か?
 ●論文レポート盗作検査システムの開発動向
 ●著作権者の盗用サイトに対する解決と対策方法
 ●共有・盗用の棲み分けと著作権を利用した集客ノウハウ
 ●著作権を利用したプロカメラマンの集客方法
 ●会社の“秘伝のタレ”はどのようにして守ればよいのか?

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